面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「プロデューサーズ」

2006年05月07日 | 映画
上質のコメディ・ミュージカル♪
掛け値無しに楽しめる。
コメディには往々にして日本人には分からない笑いがあったりするが、本作は全くモウマンタイ!
(「無問題」てことです)
映画の基本である高いエンターテイメント性を持ち、ミュージカルモノとして「シカゴ」以来の満足度。

それにしても、マシュー・ブロデリック!
ブロードウェイでのミュージカル版でも同じ役についていることもあって堂に入った演技を披露しているが、あんなに歌が上手くてタップが踏めるとは知らなかった。
どうも「フェリスはある朝突然に」を代表として80年代の輝きを失ってしまったように思っていたが、なんのなんの。
しっかりとした“芸”を身につけ、親子二代の役者はやはり違うということか。
相方のネイサン・レインとのコンビも絶妙である。
また、ユマ・サーマンも意外にミュージカル(特訓したそうな)ができていて、また違った魅力を見せている…個人的に好みでないのでイマイチではあるのだが、これまたマシューとの息の合ったダンスは中々のもの。
それから、アメリカではコメディアンとして確固たる地位を確立しているウィル・フェレルが、イカれた“ナチおたく”の脚本家を好演。
ああいうイカれた演技は愉快愉快♪

ふと気付いたが、マシューもウィルも、贔屓にしているニコール・キッドマンが出ているからという理由だけで観に行った「ステップフォード・ワイフ」(マシュー)「奥様は魔女」(ウィル)の出演者。
ニコールを介してスクリーンプレイを楽しんだ二人の共演ということの発見は、蛇足であり自己満足でしかないどうでもイイ話だが、書かずにおれない。
(こんなこと書いてるから記事が長くなる…)

そうそう、オカマの演出家役のゲイリー・ビーチも秀逸!
その屋敷はオカマの殿堂であるが、そこに住まうオカマ軍団の“演出チーム”も、全員イカれてて楽しい♪
彼もミュージカル版のメンバーでもあるのだが、実物のブロードウェイ・ミュージカルを観たくなった。
狂言と同じで、セリフがよくわからなくても楽しめるのでは!?

元々1968年に公開された映画で、メル・ブルックス監督・脚本、アカデミー賞オリジナル脚本賞受賞、助演男優賞ノミネートに輝く同名作品がオリジナルである。
これがミュージカル化されてブロードウェイで大ヒットし、そのミュージカル版を完全映画化したという、一風変わった経緯の作品。
オリジナル作品は日本では劇場公開されず、ビデオリリースのみだったが、2001年に製作から32年経ってようやく公開されたとのこと(観てないねんけどね)。
ミュージカルは01年度にトニー賞史上最多受賞の12部門を独占して話題になった(そうな)ことから、劇場公開もされたんでしょうなあ(桂米朝風)。
元々の原作をチェックしたくなったが、TSUTAYAに置いているのだろうか?
(携帯でチェックせねば)

プロデューサーズ
2005年/アメリカ  監督:スーザン・ストローマン
出演:ネイサン・レイン、マシュー・ブロデリック、ユマ・サーマン、ゲイリー・ビーチ、ウィル・フェレル


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
芸達者揃い (anzu)
2006-05-09 00:10:10
こういう風に、文句なく笑かしてくれるエンターテインメントって大好き。こんな濃いくて芸達者な役者がうじゃうじゃいて、おっさん二人、しかもちょっとさえない風貌のおじさんが立派に主役をつとめる作品を作るアメリカってなんとなく好きなんです。
返信する
楽しかったですねー (たけとら♪)
2006-05-09 01:14:08
ネイサン・レインて知らなかったのですが、さすがブロードウェイでその名前だけで客が呼べる、と言われているだけあって、本当に芸達者な役者さんですよね!

見た目は別にシュッとしてない“さえない”オッサンがカッコよく生きてる姿は、将来の目標でもあります。

同系統の芸能人に、フィル・コリンズがいますが、彼もちんちくりんでゲーハーながら、カッコいいですよね~。

そういう野郎にワタシはなりたい!

返信する

コメントを投稿