面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

札幌リベンジ①

2010年05月31日 | 野球
去年に続いて札幌遠征を敢行。
いつもの“虎メンバー”で、今年のセ・リーグの日程が発表になった直後、早くも計画していた。

そしていよいよ計画決行となったのだが、懸案事項があった。
日本のエース・ダルビッシュが、2試合のうちどちらかに登板してくるのは目に見えていたため、良くて1勝1敗(ダルビッシュ登板の試合は負けと想定)、悪くすると連敗して帰ってくることになる。
去年も初戦にダルビッシュが登板し、キッチリやられてしまい、翌日も引き分けがやっとという悲惨な遠征となったことが、少々トラウマにはなっていた…

しかし札幌ドームの雰囲気は素晴らしく、日程が合うのなら是非行きたいというのが“虎メンバー”の思い。
連敗は覚悟の上で北の大地へ乗り込んだ。




快晴に恵まれた札幌ドーム。
ドーム球場なので天候は関係無いが、去年はどんより曇った寒空だったことを考えると気分が違う。
この青空のようにスカっと勝てればいいのだが…

とりあえず試合前に腹ごしらえ。

   

この日先発のダルビッシュを食らうべく、「ダルビッシュ弁当」を購入。
なんでも、身体に気を使うダルビッシュにならって、“可能な限り”無添加食材を使った弁当らしい。
とても野球場の弁当とは思えない豪華なケース。
(厚紙ではあるが)
しかし、ぶっちゃけた話、量が物足りない。。

いよいよ先発メンバーも発表され、大エース・ダルビッシュに対抗する注目のタイガース先発投手は、今年期待の若手・鶴。
ローテーションから考えれば妥当な起用。
なにしろ彼には、早く一本立ちしてもらいたいのだから。



<試合前に盛り上がるタイガースファン>

それにしてもライトスタンドの虎ファンの数と、その盛り上がり方はすごい。
ほぼ全試合で姿を見ることができる“名物おばちゃん”の黄色いポンポンも確認できた。


さて試合はといえば、ダルビッシュの調子が悪い。
初回から珍しくボールが先行する苦しいピッチング。
特にストレートが思うように決まらないようで、変化球の方がストライクが入っている。
ともかくこんなときのダルビッシュは、早い回から攻略して得点しておかなければならない。
ダルビッシュの凄さは、その日の調子を把握し、その状態でベストのピッチングができる投球フォームのイメージを記憶の中から取り出し、そのフォームに自分を当てはめていくところ。
そうすることでいつでも安定したピッチングができるという彼の持論は、他の投手にはマネできないほどレベルが高い。
しかもそれを、まだ1年目か2年目のときにテレビで話をしていたのを見て驚いたものだった。

ともかく、そのベストピッチのイメージに合わせられてしまったら、まず打てなくなることは必定。
だからこそ、立ち上がりが悪いときには、1、2回のうちに得点しておかなければならない。
にも関わらず、なかなかストライクが取れずに苦しむダルビッシュを攻めきれない。
逆に鶴が2回にアップアップのピッチングで、押し出し四球まで与えて2失点。
しかしよく2点で押しとどめたというもの。
いまだプロ初勝利も無いピッチャーが球界のエースを相手に投げているのだから、負けは想定内のこと。
とはいえ、この2点で凌いだことが大きかった。

一方、失点直後の3回表は、きっちり三者凡退で抑えられてしまったタイガース。
味方が得点した後は無失点で抑えることが勝利の鉄則だが、これをキッチリと守ることができるダルビッシュはさすが。
しかし相変わらずストレートが決まらない。
フラフラし続けるダルビッシュは、素人目に見ても明らかに調子が悪かった。
4回表、その不調を見逃さず、先頭打者として2塁打を放った金本はさすが。
第1打席で三振を喫していたが、しっかりと借りを返した。
そしてこれを足がかりに、モタモタしながらも相手内野陣の乱れに助けられて、なんとか同点に追いついた。

この直後の4回裏を三者凡退で切り抜けた鶴は見事だった。
こういうピッチングができれば、十分先発ローテーション投手としてやっていける。
これで相手に勢いをつかせることが無かったので、6回表に勝ち越すことができたといえる。
その裏も、長打は許すも連打を許さず無失点でしのぎ、勝ちをグッと自分に引き寄せた。

7回にも追加点に成功して2点差とすると、鶴から西村へとチェンジし、逃げ切りを図ったが、西村がいきなり連打をくらってハラハラドキドキ。
それに嫌気がさしたか真弓監督は、次の8回裏から早くも藤川を投入。
今年藤川を8回から投入することが多いが、この試合で8回から投げさせることはあるまいに!
と、初めは「またヘタな投手起用しやがって」と怒りを覚えたのだが、先の西武戦で連敗して投げていなかったために登板間隔があいていたことと、相手のエースから勝ち越しを奪ったこの試合は絶対に落とせない!という強い意志の表れだろうと理解した。

9回裏、二死満塁で稲葉を迎えるという、日本ハムファンにはこのうえない舞台が整うというヒヤヒヤの展開ではあったが、なんとか藤川がしのいでゲームセット!
負け試合を想定していたダルビッシュ相手の試合に勝利できた瞬間、一塁側からライトスタンドにかけてのタイガースファンは総立ちとなった。


<狂喜乱舞のタイガースファン!勝ったーっ!>

試合終了の瞬間、“虎メンバー”はもちろん、周りのタイガースファンともメガホンを叩き合って大喜びしたのは言うまでも無い。
2年越しの札幌での初勝利。
ダルビッシュを相手に勝てたというのもまた格別。
去年はナイターだったが今年はデーゲームであり、祝杯をあげる余裕もたっぷり!
ここはひとつ、本場のジンギスカンで勝利の感動を分かち合おうと、札幌の中心部へと向かったのだった。



◇ 余談 ◇


ドームから地下鉄福住駅へ向かう途中、ところどころで満開の桜を見ることができた。
そのひとつが、ちょうど日ハム応援幟と一緒だったので写真に。



去年とは違って一応観光も…
遠巻きにテレビ塔を。