面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

首位攻防戦にあらず。

2010年05月02日 | 野球
神8―7巨(2日) 関本が勝ち越しソロ(共同通信) - goo ニュース


途中からナイター中継をテレビで見ていたが、とても首位攻防戦などとは呼べない。
両チームともミスに次ぐミスの応酬で、ハラハラドキドキの草野球を見ている気分。
最下位争いをやってるのかと目を疑うような凡戦だった。

ミスの多い方が勝つというのがセオリーであるが、どっちが多かったか分からない。
エラーにワイルドピッチにとミスのオンパレード。
圧倒的戦力を誇る読売だが、こんな試合をしているようでは、首位独走など覚束ない。

あ!だから今日、首位から陥落してしまったのか。

タイガースが入れ替わりで首位にたったということだが、同じ貯金数のため、勝率でわずかに上回っているに過ぎない。
首位をキープできるような安定感は無いので、いつ落ちても不思議ではない。
というより、首位にいることの方が不思議だ。

今日もホームラン合戦による“空中戦”に勝利したタイガース。
激しい殴り合いを制した試合で、甲子園で見ていたファンには、堪えられない面白さだったことだろう。
少しエラーが多すぎるが、5点取られても6点取って勝つというような雰囲気は、1985年に似ている。
当時のトップバッターにして、史上最強の1番打者とも謳われた真弓監督の理想とするチームは、正にあのときのタイガースなのではないだろうか。
そのイメージにかなり近いチームとなっているが、本当にあのときのような走り方ができたならば、今シーズンは面白い展開が期待できるのだが。




スタンドまで届く手ごたえではなかったと言う関本のホームラン。
今年は本当に甲子園のボールはよく飛ぶ。
美津濃製に替えた賜物ということか。
打撃陣にはうれしいことだが、投手陣には今まで以上の慎重な投球が要求される。

それにしても走塁時に足を痛めた能見は大丈夫だろうか。


マット・マートン

2010年05月02日 | 野球
阪神が4連勝、巨人は満塁の好機2度逃し連敗(読売新聞) - goo ニュース


サヨナラ勝ちの翌日の土曜日、今度は効果的に追加点を挙げていって大勝。
打撃陣がしっかり仕事をする試合というのは、見ていて楽しいものだが、1985年並みに最後まで好調なまま走れるかどうか。
しかし土曜日の試合のように、積極的に盗塁を絡めて攻撃をしかけていく形ができれば、読売、オレ竜との三つ巴に持ち込むことができるだろう。

そのタイガース打線を、トップバッターとして正に「リードオフマン」の役割を全うして引っ張っているマートン。
新たに獲得した助っ人で“当たった”のは何年ぶりのことだろう?
ここ数年は本当にヒドかっただけに、オープン戦序盤の打撃不振の頃は、
「嗚呼、今年もまたか…」
と暗澹たる気分になったものだが、今やなくてはならない存在となっている。

なぜマートンが成功したか。
金曜、土曜と、タイガース番組(関西ローカルではよく放映される、タイガースを応援するための番組)を見ていて、その理由がよく理解できた。
それは、とにかくよくメモを取る選手だということ。
ベンチにバインダー式のノートを持ち込み、試合中でも対戦した投手の特徴をひたすら記録している。
試合終了後も気づいたことをひたすら書きとめ、誰もいなくなったベンチに一人で最後まで残っていたりする。
その結果、2度以上対戦した投手に対する打率が、初対戦のときは.188にとどまる打率が、2度目の対戦は.300。
最初は抑えられても、次にはしっかりリベンジしているところが素晴らしい。

かつてタイガースに、これほど熱心な助っ人がいただろうか?
いや、助っ人に限らずタイガースの選手で、気づいたことをひたすらメモに取る姿を見たことがない。
かつて野村監督が初めてミーティングに臨んだとき、選手の誰もノートを取ることがなかったという話だった記憶があるが、タイガースというチームの体質とはそんな程度のもの。
それは今も大差ないことと思われる。
マートンの姿はタイガースの中では異質かもしれないが、ただ好成績を挙げたい、そして勝ちたい!という思いの発露であり、異質であることは逆にマイナスだ。

若手選手のなかで、果たして何人がマートンの姿に共鳴するだろうか。
若手に限らず、自分のノートをとる選手が続々と出てくれば、V9も狙えるような常勝チームができあがるのだろうが…