面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「天使と悪魔」

2009年05月15日 | 映画
世界中に10億人の信者を持つカトリック教会の指導者である教皇が亡くなった。
カトリックの総本山・ヴァチカンの広場には、新教皇誕生の瞬間を見届けようと、世界各地から続々と信者が集まってきた。
ヴァチカン内部には世界各国から司教が集められ、教皇選出の儀式「コンクラーベ」の準備が進められる中、有力な候補である4人の枢機卿が誘拐され、教会に脅迫状が届く。
そこには、4人の胸に焼印を押した後、ローマ市内の4つの教会で、午後8時から1時間毎に1人ずつ、公開処刑を行い、深夜0時をもって「反物質」の威力によってヴァチカンを消滅させるとの宣告が!
犯行組織はイルミナティ。
その昔、科学の進歩を神を冒涜するものとして科学者達に弾圧を加えたカトリック教会に対抗して、ガリレオ・ガリレイをはじめとする優秀な科学者達が結成した、秘密結社である。
弾圧を受け、会員を殺されもしたイルミナティが、教皇不在の混乱に乗じて復讐を遂げるために枢機卿を誘拐し、最新の科学実験で生み出された「反物質」を奪ってヴァチカンを消滅させてしまおうと企てたのだった。

教皇の葬儀からコンクラーベ実施までを指揮し、教皇が「空席の間」全権を握る前教皇の侍従・カメルレンゴ(ユアン・マクレガー)は、確固たる信仰心でこの難局に立ち向かうことを決意。
イルミナティの知識も深く、事件の謎を解く適任者として、かつてキリストの秘密を暴いてヴァチカンが敵視したラングドン教授(トム・ハンクス)に白羽の矢が立った…


「ダヴィンチ・コード」に続く、トム・ハンクスの当たり役となったラングドン教授の大活劇第2段。
前回は「オプス・デイ」という一種狂信的な秘密結社との対決だったが、今回は「イルミナティ」という科学者による秘密結社が相手。
イルミナティに対する深い知識を駆使して隠されたキーワードを探り、犯人の足取りを察知して処刑を阻止すべく奔走するラングドン教授。
午後8時から1時間おきに処刑が実行され、深夜0時にはヴァチカンが消滅するという、限られた短い時間の中での解決を迫られるという緊張感。
イルミナティのメンバーは、ありとあらゆる組織の中に入り込んでいるため、主要な登場人物の誰もが疑わしいストーリー展開。
スリルとサスペンスがてんこ盛りで、2時間18分という上映時間も気にならない。

「反物質」に「秘密結社・イルミナティ」と、前作同様、月刊誌「ムー」を創刊時から愛読した人間にはたまらない♪
(個人的なマニアックさですみません)
多少強引な設定や展開が随所に見られ、結構ツッコミ所は満載なのだが、それは観終わって“反芻”する中で思い起こしていただければと。
単純な自分は最後の最後まで騙されて、実に爽快な気分を味わうことができて大満足。
まずは何も考えずにスクリーンに没入し、ストーリー展開に身を委ねていただきたい、文句無しの娯楽大作。

いよいよ、本日公開!


天使と悪魔
2009年/アメリカ  監督:ロン・ハワード
出演:トム・ハンクス、アィエレット・ゾラー、ユアン・マクレガー、ステラン・スカルスガルド