夕暮れ間近からすご~い雨。 久しぶりの雷さま
最近自分のことを、壊れた蓄音機か溝の切れたレコード盤みたいだと思うことがある。
繰り返しているのは、音楽ではなくて、読書なのだけれど。
数日ごとに同じ本の同じ箇所を同じように読み返して、ちっとも先に進まない。
何度目かの挑戦のマルセルプルースト「失われた時を求めて 全7巻」。
この長大な書物を一年ぐらいで読みたいなぁとは思っていたのだけれど、
一日の中でクロッキーと両方するのは、気力が追いつかず、
しおり紐の入っているところからいつも読み始めて、まもなく疲れてしまって・・・ の繰り返し。。。
何度も繰り返されるその部分は、
少年期の主人公が一人の少女に一目ぼれをするくだりで
「こういうふうに私のそばをジルベルトという名前が通っていった。ちょうどその名によってたった今人格は与えられたが、一瞬前までは漠然たる映像にすぎなかったひとに、いつかはまた会わせてくれるあの護符のように授けられた名前が・・・・・・・。こうしてこの名は、ジャスミンや においあらせいとう の上に響きながら、緑色の散水器の水滴のように爽やかに身に沁みながら、通りすぎた。彼女とともに暮らし旅する幸福な人たちに、この名が表す彼女の神秘な生命を、この名が横切り、他から隔離したあの純粋な空中の地帯に滲みこませ、その地帯を虹の七彩(いろ)に染めながら。私の肩くらいもある薔薇色のさんざしの下に、私はほんとうに悩ましいあのひとたちの間の親しさ――彼女にたいする、またおそらくは私の近よれぬ彼女の生活の未知の世界にたいするあのひとたちの親しさのエッセンスをひろげながら。」第1巻 淀野隆三・井上究一郎訳 新潮社刊
さらに先へと続く悩ましい恋心を綴った壮麗で偉大な文章をそのまま読み進めると、
「あっ、この前もここ読んだっけ 」
・・・・・要するに記憶力の著しい低下・・・
プルースト、、、2年かかっても、読み終われないような気がしている・・・
今日のクロッキーは、にわとりちゃんです。
先回の子とは顔も冠羽も身体の大きさもかなり違う姉妹です。
当分は、ひょうきんにしか描けませんが、
ほんの時たま、 美の神さま が微笑んでくれる時があると思っています。
最近自分のことを、壊れた蓄音機か溝の切れたレコード盤みたいだと思うことがある。
繰り返しているのは、音楽ではなくて、読書なのだけれど。
数日ごとに同じ本の同じ箇所を同じように読み返して、ちっとも先に進まない。
何度目かの挑戦のマルセルプルースト「失われた時を求めて 全7巻」。
この長大な書物を一年ぐらいで読みたいなぁとは思っていたのだけれど、
一日の中でクロッキーと両方するのは、気力が追いつかず、
しおり紐の入っているところからいつも読み始めて、まもなく疲れてしまって・・・ の繰り返し。。。
何度も繰り返されるその部分は、
少年期の主人公が一人の少女に一目ぼれをするくだりで
「こういうふうに私のそばをジルベルトという名前が通っていった。ちょうどその名によってたった今人格は与えられたが、一瞬前までは漠然たる映像にすぎなかったひとに、いつかはまた会わせてくれるあの護符のように授けられた名前が・・・・・・・。こうしてこの名は、ジャスミンや においあらせいとう の上に響きながら、緑色の散水器の水滴のように爽やかに身に沁みながら、通りすぎた。彼女とともに暮らし旅する幸福な人たちに、この名が表す彼女の神秘な生命を、この名が横切り、他から隔離したあの純粋な空中の地帯に滲みこませ、その地帯を虹の七彩(いろ)に染めながら。私の肩くらいもある薔薇色のさんざしの下に、私はほんとうに悩ましいあのひとたちの間の親しさ――彼女にたいする、またおそらくは私の近よれぬ彼女の生活の未知の世界にたいするあのひとたちの親しさのエッセンスをひろげながら。」第1巻 淀野隆三・井上究一郎訳 新潮社刊
さらに先へと続く悩ましい恋心を綴った壮麗で偉大な文章をそのまま読み進めると、
「あっ、この前もここ読んだっけ 」
・・・・・要するに記憶力の著しい低下・・・
プルースト、、、2年かかっても、読み終われないような気がしている・・・
今日のクロッキーは、にわとりちゃんです。
先回の子とは顔も冠羽も身体の大きさもかなり違う姉妹です。
当分は、ひょうきんにしか描けませんが、
ほんの時たま、 美の神さま が微笑んでくれる時があると思っています。