青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

日本国内絶滅第1号種オガサワラシジミと、ルリシジミ、スギタニルリシジミミについて(その1)

2024-02-24 21:13:04 | 屋久島 奄美 沖縄 八重山 その他




オガサワラシジミ Lycaenopsis (Celastrina) ogasawaraensis

オオバシマムラサキ(シソ科)の蕾に産卵:小笠原父島中央山 Aug.2,1979



スギタニルリシジミ本州亜種 Lycaenopsis (Celastrina) hersilia sugitani

トチノキ(トチノキ科)の蕾に産卵:山形県肘折温泉 May 10,1982



ルリシジミ Lycaenopsis (Celastrina) argiolus

イタドリ(タデ科)の新芽に産卵:千葉県天津小湊町 JUL.19,1975



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今日、テイラー・スイフトをはじめて聴いた(我ながら笑ってしまう、なんて時代遅れな人間なのだろうか、、、)。なぜこれまで聴いていなかったのかと言うと、特に理由は無くて、、、、敢えて言えば、単にわざわざチェックするのが面倒だったから。たまたまバイデンvsトランプの記事をチェック中の流れで、曲を聴くことに相成ったわけだ。どの曲も、なかなか良い。



カントリーからスタートして、ポップ音楽の歌姫になり、今では音楽と言うジャンルを超えた時代のアイコンになっている、と言うことぐらいは知っていた。「デビューはカントリー、後にポップに移行して大ブレイク」と言うことなんだけれど、僕の感覚では、今だってスピリットは充分カントリーだね。



以前にも、テイラー・スイフトの実績をチェックしようと思って、手許にある「Billboard Top Pop Singles 1958-1999」「Top Country Singles 1944-1997」とをチェックしたら、どちらにも載っていなかった。そりゃそうだ、20世紀末は彼女はまだ10歳前後だもの。



考えてみれば、ポップからカントリーに移行した歌手は星の数ほどいるけれど、意外なことに、その逆は見当たらない。そうか、エルヴィス(1955年→1956年)が数少ないそのパターンだった(後のドリー・パートンとかも)。時代と男女の(+自分で曲を作る)差はあれど、イメージ的には、エルヴィスと重なる。



アメリカでのウケ方がなんとなくわかるような(かつ多くの日本人には分からないであろうろうことが分かるような)気がする。付け加えれば(漠然と、、、だけれど)大谷翔平の「存在次元」とも、被るような、、、。



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逸ノ城の断髪式、北青鵬の強制引退と宮城野親方(白鵬)の平年寄り降格、、、、ひいては、モンゴルと日本の文化や人々の価値観の相違、等々について考察していくつもりだったのだけれど、余りに大きな問題へと広がっていきそうなので割愛し、テイラー・スイフトでお茶を濁して、蝶の話題に移ることにする。



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ここのところ、連日霧雨のような天気。晴れていれば、今年一番の新世代の蝶(ベニシジミとかモンキチョウとか)が飛び出してきても良い時期である。撮影に出かけたいところだが、雨天を幸いにグッと我慢をして、デスクワークに専念。



「近所の森と道端の蝶(福岡編)」は、4章で構成することにした。

第一章:生態図鑑⓵:2023年春~秋に著者の自宅付近で撮影した蝶50(+7)種

68頁。これは完成済み。

第二章:生態図鑑⓶:日本産の蝶全種/主に1975年~2004年撮影のポジフィルムから

62頁。これも昨日ほぼ完成。

第三章:蝶のアラカルト

第四章:海の向こうの兄妹たち

3(約80頁予定)と4(約50頁予定)は“さわり”だけ抄出紹介するに留め、とりあえず商品(ローカル発信)にしてしまおうという目論見。



第二章の「日本産全種」というのは、かつてはザっと240種というのが定説だったけれど、現在はそれに加えて、南方系の蝶の南西諸島への進出、および「隠蔽種」とやらを種分割することなどで、かなりの増加となっている。でも遂一それを追っていれば(人によって見解も異なるだろうし)キリがない。なるたけ下方に標準を定め、大雑把なカウントで260~270種(分類群)ぐらいが妥当なところではなかろうか?



未撮影種が5種ほどある。撮影はしたはずなのだけれど写真を見つけ出せないという種が10種ほど。(南方系の日本に定着しているのかしていないのか曖昧な種に関しては、中国南部などでの撮影品で代用する)。誰かに借りるという手もあるが、「以前自分で写した種」というコンセプトに沿うためには、それはしたくない。



もちろん新たに撮影する、という手もあるわけだが、時間的、経済的なハードルを考えれば、現実的ではない。正直に「写真欠落」と表示することにしよう(一応市販本にする予定なので「なんだかなあ」とは思うが、致し方ない)。「図鑑」というよりも「作品」、というポリシーを重視したい。



で、原則今年は部屋でデスクワークに専念し、フィールドには出向かない。でも「福岡編」「日本産全種(+主要下位分類群)」と銘打ったからには、入れないわけにはいかない対象がひとつだけある。日本産蝶類のなかで唯一の「九州における明確な固有分類群」であるところの、スギタニルリシジミ九州亜種。



45年前(1979年4月17日)、まだ出来て間もない大村空港から、経ヶ岳に登ったことがある。延々と歩き通してヘトヘトになった挙句、お目当てのスギタニルリシジミには出会えなかった*。惨敗である。そこに再挑戦する(あや子さんは写真うつしていないかな?)。あるいは福岡県に的を絞って、英彦山や犬が岳。飯塚市内なら、(市内最高峰の)三郡山にいるかも知れない。



カメラは3万5000円の修理費を支払って引き取らねばならぬのだが、3万5000円捻出は厳しいし、

ちゃんと治っていない可能性もあるので、今すぐの奪回は躊躇、といってスマホでの撮影は自信がない。前回は3500円の中古カメラを購入して最低限の撮影は出来た(ひと月でぶっ壊れた)ので、今回もネットで安いカメラを購入、というのが現実的なのかも知れない。いずれにしても気が重いのだが、それ(九州産スギタニルリシジミ)だけは写しておきたい。



3月下旬に本が完成次第、即追加する。とにかく今年のフィールドワークは九州産スギタニルリシジミ一本に絞って(ほかに去年夏から続けているシルビアシジミのチェックも継続)、あとは部屋に籠城してデスクワーク専念に徹する。



冒頭にも晴れたように、次に晴れたら(明日かも知れない)、今年最初に姿を現すベニシジミとかモンキチョウとかを撮影に行きたいところだけれど、ぐっと我慢してスルー、デスクワークに専念と決めている。



けれど、もうひとつ思い出した。去年の春、ルリシジミは数多く撮影出来たけれど、翅を開いた♂のまともな写真は取れていない。そうだ、それにも再チャレンジしなくちゃ。こちらはアパートから徒歩1分の地点での撮影なので、それほど負担にはならないと思う。



ということで、来週からは徒歩一分地点でのルリシジミ撮影、月末には丸一日バス(下手すりゃタクシー)と徒歩でスギタニルリシジミにチャレンジ、あとはひたすらディスクワークに専念する。



その前に、先日東京から郵送したダンボール16箱分に収納してある、数10万枚のポジフィルムを整理して、スキャンしなくてはならない(既に開始している)。丸一年がかりの作業になりそうである。



「近所の森と道端の蝶(福岡編)」を終えれば、次は「東アジア(中国・日本と周辺地域)の蝶:原資料としての青山潤三撮影写真集+幾つかの問題提起」に取り組む。一巻平均200頁ぐらいで、計50巻を予定。印刷はせずに、写真を主体としたPDF原稿をCDに収納、定価1800円で販売する。200頁だと印刷本の売値は5000円くらいになる。なおかつ低いクオリティの印刷なので、購入者に対して心苦しいことこの上もない。



しかし、原版PDFをCDに収納販売すれば、圧倒的に廉価で、圧倒的にクオリティの高い作品を提供できることになる。原価はほとんどかからないので、僕の純益分(1000円を予定)と、六本脚へのマージン(30%)を上乗せしても、頁数の多少にかかわらず、全50巻一律1800円の定価で提供できる。

購読者にとっても僕にとっても取次ぎ機関にとっても、三方得策だと思う。僕の収入は、各巻購読者一人ならば5万円、10人なら50万円、100人なら500万円、という皮算用、である。



「取らぬ狸の皮算用」とならぬためには、作品を作り続けるしかない。最初は大向こう受けする対象からと考え、「モンシロチョウ」の号からスタートしようと、400頁分の試作品の凡その構成と写真の準備を、つい先日終えたばかりである。で、ポジフィルムの整理をしている過程で、いろんな写真が出てくる出てくる、絶滅危機各種も、結構揃っている。大向こう受けする、ということでは、こちらの方かも知れない。



絶滅危惧種となれば、何と言ってもオガサワラシジミ。危惧どころか、絶滅してしまった(ということになっている)蝶である。インパクトということでは、これほどの適材はないであろう。そのオガサワラシジミの「生きた野生の姿」の写真(とデータ)を世界で一番保持しているのは、間違いなく僕だと思う(探し出さなきゃなんないが)。



どうせなら、本当に絶滅してしまったのかどうかも確かめたい。そのうえで1998年刊行の「小笠原緑の島の進化論」の復刻版に、現在の状況(願わくば「絶滅種の生存確認」)を追加発表することが出来れば、大向こう受けすること必至である。



ということで、5‐6月頃(ゴールデンウイーク明け)に渡島調査、PDF作品をその前に発売し、調査結果を(上記復刻版に追加して)改めて報告する。それに先立って、来週のルリシジミ、月末の九州産スギタニルリシジミ(ともにオガサワラシジミの母種の末裔に相当)の紹介も兼ねて、ブログに概要を綴っていく。



*追記:



↓この写真を紹介すべきかどうか迷ったのだが、、、、45年前の撮影行の記念を兼ねて、一応挙げておく。経ヶ岳への登り口、黒木の村の路傍のレンゲソウに止まっていた“ルリシジミ”。この1枚しか写せなかったのだけれど、撮影時にはスギタニルリシジミと確信していた。この後、山に分け入ればいくらでも出現するだろうとたかを括っていたのだけれど、結局ルリシジミさえも一頭も出会えずに終わった。あとでチェックしたら、スギタニルリシジミかルリシジミか、この写真じゃとても判別不能。でもリアルタイムでの直観はかなりの確率で当たっていると思うので、一応ここに紹介しておくことにした。



 長崎県大村市黒木 Apr.17,1979









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