青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

中国旅行情報(6)

2010-09-28 09:59:35 | 自然、中国、花、蝶、
雲南省・香格里拉

ここのところ、3週間ほど、ずっと香格里拉に滞在しています。9月9日に到着、10日から3泊4日で、徳欽~梅里雪山(明永氷河)を往復した後、21-22日に、翁水村を1泊2日で往復(いずれも帰国費用を作るため)、後は、香格里拉の常宿「NOAH CAFÉ&INN」の室内に籠ったままです。部屋の外には、ほとんど一歩も出ていません(食事はルームサービス、笑)。週に1回か2回、5分ほど歩いて自分でレストランへ行くのが、精一杯の外出です。引き籠り、というのは、こう言う状態を指すのでしょうか?

それもこれも、ブログの読者のみなさんが、(誰ひとり)自主購読料を支払ってくれないからです。好き好んで引き籠っているわけではないのです。毎日、今日こそは、帰国に向けて次の地点(大理または理塘)に移動しようと、目論んではいるのです。しかし、旅費の見込みもつかないし、身動きが取れない。

近郊に取材(週刊A誌=恐竜村など、週刊B誌=白水台など)に出たくとも、あや子さんに実質上反対されている(「下手に動くと予算がかかってしまう」「仮に取材を完遂したとしてもすぐに資金を得られる保証はない」「日本への帰国を模索することのほうが先決」)こともあって、結局、何もせずに連日じっとしているのです(ここに居れば宿泊費は後払いがききます)。

というわけで、この機会に、久しぶりに「中国旅行情報」の紹介といきましょう(前回の分は、“あや子さんへの私信をブログ原稿としてアップしてもいいです”と伝えておいたら「旅行情報」の中に組み入れられてしまっただけで、別に情報でも何でもなく、ただの愚痴です)。もっとも、おそらく皆さんの求めるような、「旅行」の情報は、僕は一つも持ち合わせていません。この数年間、香格里拉に通っていながら、この町のことは、何にも知らないのです。ちなみに、一昨年は、ここに来ている間に、千明さんに(19歳の部下とくっついて)捨てられてしまった、というトラウマもあります。この話の顛末と今後の展開は、「屋久島の森~大和と琉球と大陸のはざまで」(既刊)、「Johnny Tillotsonの時代~ElvisとBeatlesのはざまで」(現在鋭意執筆中)とともに、「20’s meets 60’s~朝と夜のはざまで」として、“狭間”シリーズ3部作で著す予定でいるのですが、今の状況では、とてもそこまで手が回らない(笑)。

香格里拉(シャングリラ)は、いわば各所(雲南・四川・チベット・ミャンマーそのほか)への中継地点ですね。以前は“中甸(チョンディァン)”と称していたわけで、そちらの名のほうが、ずっとピッタシ来ます。バックパッカー諸氏からは、「この町のどこが“理想郷”というのだ!」という厳しい声が聞こえて来ます。広大な(単にだだっ広いと言って良い)標高3300m余の草原(湿原?)の中に位置する、特にこれといった特徴のない地方小都市です。廸慶(ディーチン)蔵族自治州の州都(香格里拉県)で、一応チべタンの町ではあるのですが、四川省の理塘の様な、濃密さは感じません。また、同じ廸慶蔵族自治州の、他の2つの県、徳欽(デーチン)県や、維西(ウェイシー)リス族自治県の城市(市街地のこと)の様な、地方都市としてのまとまりも持ち合わせていません。“古城”が市街地の片隅にあるということでは、“麗江古城”と同じですが、規模はずっと小さく、インパクトもさほどない。もっとも、言いかえれば、完全にテーマパーク化してしまった感のある、“大理古城”や“麗江古城”に比べれば、幾分かは素朴さが残っている(風前の灯だけれど)分、マシということが出来るかも知れません。

街の周辺の観光地(社寺仏閣、チべタンの祭りや風俗そのほか)については、全く知識が無いので、パス。ただ一つだけ、おそらく中国全土を見渡しても他にないであろう、大美点があります。それは、たった10分!で、ビザの更新が出来ると言うこと(大都市では一週間かかる)。これは覚えておいてもいいと思います。

廸慶蔵族自治州の概形は、佐渡島を縦にした形、面積は佐渡島の10数倍あると思われます。東半の“小佐渡”の部分が香格里拉県、西半の“大佐渡”の部分の北半が徳欽県、南半が維西リス族自治県です。“大佐渡”と“小佐渡”の間に「長江(金沙江)」が、“大佐渡”の真ん中を南北に「メコン河(瀾〇江)」が流れていて、“大佐渡”の西に隣接する、怒江リス族自治州の貢山独龍族自治県内には、「サルウイン河(怒江)」が、やはり南北に流れています。そのすぐ西はミャンマーの北部で、川の流域は「イラワジ河(上流部は雲南省に入り独龍江)」です。香格里拉からミャンマー北部との国境ラインまでは、直線距離で100㎞余。

香格里拉(中甸)から南へ100㎞余下ったところが麗江(古城)です。“廸慶蔵族自治州”に相当する行政単位は“麗江市”。さらに100㎞余南に下ると大理(古城)。“廸慶蔵族自治州”や“麗江市”に相当する行政単位は“大理白族自治州”、“大理市”はその一部で、行政単位としては“香格里拉県”や“維西リス族自治県”に相当します(ああややこしい)。ちなみに大理市の中心は、大理(古城)ではなく、下関。長距離バスなどの表記は、ほぼ全て下関となっているので、注意が必要です。大理(下関)-昆明は、高速道路で4時間半(約350㎞)。大理(古城)~香格里拉間は、通常観光客は中間地点の麗江で一泊はするわけですが、麗江に寄らずに、直接行き来することも出来ます。大理(古城)または香格里拉を、正午までに出発すれば、その日のうちに、それぞれの都市に辿りつけます。ちなみにバス運賃は、おおよそ丸一日の長距離(100㎞~数100㎞)移動で、100元弱(1000円余)と見積もっておけば、おおむね間違いないです。

香格里拉~麗江(標高2500mの高原上)・大理(標高2100mの湖畔)の間は、標高3300mの香格里拉の高原と、標高2000m弱の長江岸(有名な虎跳峡)の上下移動がメインを成します。この間の植生は素晴らしく、中国有数の、冷温帯針葉樹林が展開するので、またの機会に詳しく紹介して行きたいと考えています。一つだけ、印象に残る話しをしておきましょう。長江の川岸から、香格里拉の台地上へ、原生林を突き切って標高差1000数百メートルを一気に(実に強引としか思えない山岳ハイウエィー作りによって)登るわけですが、登りきった地点の集落「小中甸」の周辺は、常に(僕はこれまで何10回と行き来していますが、一度として例外なく)雨が降っています。必ずしも天候が悪い、というわけではありません。青空が覗いていても、雨が降っているのです。そういう環境なのです(屋久島を思い浮かべます)。

香格里拉から南東に向かう「白水台」、南西に向かう「維西」などについては、またの機会に紹介して行きたいと思っています。明日は、北西に向かう「徳欽・梅里雪山」への道を、明後日以降は、北へ四川省境に向かう道を、紹介して行く予定です。















香格里拉郊外にて。2010.9.22。今はちょうど、イワタイゲキによく似たトウダイグサ科の野生植物が、真っ赤に紅葉する時期。町の周囲のいたるところで、赤い大群落を目にすることが出来ます。



中国のユース・ホステル(&そのほかの宿泊施設)の紹介

【3】雲南省香格里拉/NOAH CAFÉ & INN ノア・カフェ&イン

[5点満点。あくまで僕の感覚に過ぎません。コメントを参考にして下さい]

内部環境4
 何もなし。屋上が素朴で良い。

周辺環境4
 古城の一角。何の変哲もないところ。静かでよい。

宿泊費4
 ドミトリー30元。個室120元~150元。

部屋5
 個室は完璧。ドミも感じが良い。

設備3.5
 特に何もないけれど、不便もない。

ネット4
 個室ではランケーブル可。ワイアレスは僕のパソコンには繋がらない(レストランでは可)。

整備5
 中国の宿泊施設としては、珍しくどこも壊れていない。

清潔さ5
 文句なしです。

見栄え3
 他項目は、数字が高い方が評価点ですが、この項目は必ずしもそうではないかも。シンプル・イズ・ベスト、という言葉もあります。

アクセス4.5
 古城ゲートから徒歩5分。

チェックインのし易さ4.5
 普段はゲストの数は少ないので飛び込みでもO.K.。ただし、重要なツアー客が来た時は、部屋が埋まってれば追い出されてしまう。

言葉の疎通4.5
 普通、英語の出来る中国人は、僕ら日本人のブロークンな英語をバカにして、ゆっくりとは喋ってくれないのだけれど、ここのスタッフは、きちんとした会話をする努力をしています。

スタッフの態度4.5
 これはちょっと迷った。オーナーには、非常に腹立たしく思うことが少なからずある。チーフの女の子にも同様。
そのことも含めて、トータルとしては、非常によい。

食事3
 原則、ライス、麺類は無し。スパゲッティー、ピザ、サラダ、サンドイッチなど。高い(400円前後)。スタッフはシンプルで美味しいものを食べているので、それをリクエストすれば、安く作ってくれる。

情報収集3 .5
特に優れているとは思わないが、尋ねればいろいろ調べてくれる。

ゲスト間の交遊4
 ここでは余り部屋から出ないので、よく解らないが、フレンドリーな欧米人が多いから、その気になればいくらでも可。

居心地5
 仕事(原稿書きなど)をするには、ここが一番でしょう。

外国人率4.5
 中国人も泊まれるのだろうけれど、ほとんど欧米人。

日本人宿泊客の多さ1
 今まで、一組の中年夫婦にお会いしただけです。

付記
 数年前から、古城入口のレストラン、ノア・カフェを利用しているのですが、そこで系列のゲストハウスを紹介され、僕のシャングリラでの常宿となっています。宿泊施設は2つあって(徒歩3分ほどの距離)、ノア・カフェ&インが(安めの)個室のみ、ノア・Nズ・キッチンが高めの個室とドミトリーおよびキッチンで、それぞれ3人程のスタッフが仕切っています。Nズ・キッチンのほうでは、僕のパソコンは原則繋がらないので、ドミに宿泊する時(ネットは、レストランで)以外は、ノア・カフェ&インのほうに宿泊します。ノア・カフェ(レストラン)は、以前は同一経営だったのが、現在ではノア・カフェ&インとは別経営になっているようです。メニューなどは共通、ただし、ノア・カフェのほうは、麺類やご飯ものなども用意されています。


【写真】
●5 1 1 部屋の窓も滅多に開けません。ためしに空けて見ました。



●5 1 2窓の外の風景です。



●5 1 3ドアの外にもたまにしかでない。欧米人は賑やかでフレンドリーです。右は、喧嘩ばかりしているチーフの女の子。



●5 1 4右は僕。








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