青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

ElvisとBeatlesのはざまで~Johnny Tillotsonの時代(11)

2010-09-28 09:56:07 | アメリカン・ポップスearly60’s



狭間のシンガー”24人衆の紹介 ④ 『ボビー・ヴィーとフランキー・アヴァロン』


Bobby Vee 104位 
1943.4.30 North Dakota出身
さよならベイビー/燃ゆる瞳



Frankie Avalon 131位 
1939.9.18 Philadelphia出身
ディディダイナ/ヴィーナス


【アイドル路線の王道を行く】

実質上、今日と明日はパスです。毎日更新して行くのは、大変です。幸い、というか、今日のBobby VeeとFrankie Avalon、明日のChubby CheckerとBobby Rydelについての知識は、ほとんどありません。決して嫌い、というのではなく、僕の音楽的嗜好が、もうひとつ彼らの歌と、フイットしないのです。繰り返し言うけれど、嫌い、というのとは違うのです(“好きか嫌いか”となれば、間違いなく“好き”なのです)。

そのうち、機会があれば、彼らの歌を沢山聴き込むことにより、いつか改めて構成し直したい、と考えています。

ことにボビー・ヴィーについては、書くべきことが沢山あるはずです。彼は、いわば“狭間の歌手”達の“総大将”なのです。年齢はジョニーより4つ下で、24人衆の男性陣では、ブライアン・ハイランドやルー・クリスティーと共に最年少。でも、現在、彼が先頭に立って、オールデイズの連中を仕切っているのではないかと思われるのです。彼を中心に組まれたツアーなども多いようですし。

僕が、改めて60年代のポップスを聴きはじめたのは10数年前頃からですが、それ以前は、街角でオールデイズの曲がかかっていたら、しばし立ち止まって聴き耳を立てていたものです。その代表が、「ミスタードーナッツ」で流されていた音楽で、テーマ曲?が、ボビー・ヴィーの「燃ゆる瞳」。僕にとってのこの曲は、オールデイズの右代表、というわけです。今思えば、これも、彼の商売上の戦略の一環なのかも知れません。

24人衆の中でも、僕が大好きな歌手の一人が、トミー・ローです。彼の(たしか)旧ブログの中の、リンクのコーナーには、一言コメントが付いていました。ボビー・ヴィーへのコメントは、「相棒」「商売熱心」。ちなみに、ジョニーへのコメントは、「古くからの友達」「優しくて親切」「真のプロフェッショナル」(これ、とても気になるのですが)。

H.P.と言えば、ボビー・ヴィーのH.P.は、実に充実しています。以前、ジョン・D・ラウダーミルクのH.P.が素晴らしい、と記したけれど、これは完璧に仕上がった目録としての素晴らしさ、ボビーのは、現在進行形の、いわばブログの様な、サービス精神に満ちた、盛りだくさんな内容なのですね。ニュースなども常に更新していて、新しい情報(たいていは誰それが亡くなった、という辛い知らせですが)は、彼のH.P.から知るのです。

1980年代中期の、ウルフマン・ジャックが司会?する、ミュージックビデが市販されていて、ボビー・ヴィーや、ジョニー・ティロットソンの単独ヴァージョンもあるのですが、「元祖ティーンアイドルたち(の現在)」と銘打った、確か11人分を集めたオムニバス盤があります。ビルボード総合ランキングでのトップは、ちょうど真ん中あたりに登場するボビー・ヴィー。やはり彼が主役なのだ、と考えて良いのでしょう(ポールやニールやディオンやジーン・ピットニーやボビー・ヴィントンらは、こう言うパッケージ的な企画には、登場しないのでしょうね)。ランキング3番目のトミー・ローが、オープニング。ランキング2番のジョニー・ティロットソンが、トリ。ジョニーは、「懐かしの青春アイドル達」パッケージ・ショウの、トリに登場する歌手、という位置付けなのですね(トホホ、、、と言うべきでしょうか)。

ランク4~7位の、デル・シャノンとブライアン・ハイランドが前半に、フレディ・キャノンとルー・クリスティーが後半に、それぞれ登場、その他の4人がボビーの前後に加わります。それぞれ、いかにも個性が出ていて、何度繰り返し見ても飽きない。機会があったら、全員に対する感想を述べたいと思っています。

デルとブライアン(無精髭です)は、実に真剣に唄っている。まるでオーデションを受けている新人歌手のよう。フレディーとルーは今なお現役感たっぷりで、懐メロ・パッケージ・ショーに組み入れるのはもったいない。で、ボビー・ヴィーは、と言うと、余裕たっぷりというか、場慣れしているというか、ほとんど吉本の乗り、アドリブを交えてサービス満載のエンタティーナーぶりを発揮しています。

小柄で華奢な体つきの多い、元祖ティーンアイドルの中では大柄、様々な意味での“パワー”を感じます。“ポップス黄金期”のリアルタイムから現在に至るまで、膨大な量のアルバムをリリースしていて、その点では、ジョニーなど、足下にも及びません。「ポエトリー」もリアルタイムでカバーしています(邦題「君に首ったけ」、後のマーシー・ブレインの「ボビーに首ったけ」の邦題は、それをヒントにした?)。独特の“しゃっくり唱法”を別とすれば、個性は余り感じず、非常に普遍的、そしてカントリー臭のなさ、というところが、広く受け入れられる人気のポイントなのかも知れません。

ビデオと言えば、フランキー・アヴァロンがジョニー・ソマーズらと共に司会をしているシリーズ(Hullabaloo?)も楽しい。 ビートルズ以下の新時代のアイドルが出てきて、“狭間の歌手”達は駆逐されてしまうわけですが、アヴァロンは、すでにそのだいぶ前から、ヒット・チャートの世界から遠ざかっていました。彼の本職は、どちらかと言えば“青春映画スター”。ヒット曲の作出に拘らなくてよい、余裕があってゆえのリタイアなのでしょう。

後輩のフェビアンと共に、「ルックスさえ良ければ歌は少々下手でも良い」という売り出し方をされていた、という有名な話がありますが、といっても、50年代末には、「ヴィーナス」と「ホワイ」を、連続してNo.1に送り込んでいて、これは24人衆の中では、後のボビー・ヴィントン(「ブルー・ヴェルベット」「ゼアー・アイブ・セッド・イット・アゲイン」)と並ぶ、2人だけの偉業です。どうして、歌手としても、一流なのです。

本来は、ジャズ・ヴォーカル的なスタイルを目指していたのだと思います(風貌も、どことなくフランク・シナトラに似ている?)。フランキー・アヴァロンにしろ、ポール・アンカにしろ、ボビー・ライデルにしろ、ボビー・ヴィーにしろ、“生粋のティーン・ポップス”歌手と言うのは、多かれ少なかれ、ジャズ・ヴォーカル的な要素が基盤になっていて、C&W的な風味が余り感じられません。そのことが、僕の嗜好と、余りフィットしない要因ともなっているのでしょうが、、、。

2曲のNo.1ヒットのうちでは、一般には「ヴィーナス」が有名ですが、僕はもうひとつの「ホワイ」が好きです。非常に素直でここち良い歌声、聴いている方も、心地よくなってきます。一度ゆっくりと、彼のヒット曲やアルバムを聴き込んでみたいもの、と思っています。

ちなみに、アヴァロンの息子が、エヴァリー兄弟のどちらか一方の息子と、“2世ディオ”を組んでいる、という話を耳にした事があります。父親たちとまでは行かなくても、少しはメジャーの世界に近付けたのでしょうか?

インターネットを利用し始めて間もない頃、Johnny Tillotsonの画像を探して、ネットサーフしていたことがあります。Johnny Tillotson &Brian HylandとBobby Veeという画像を見つけたので、早速訪れて見ました。確かに、中年のジョニーとブライアンは写っているのですが、ボビーの姿はどこにもない。代わりに、見たこともない若者が、二人とそれぞれデュエットしている写真が、何枚も張り付けられている。改めて見出しやキャプションを確かめると、Bobby Veeではなくて、Robby Veeなのです。これじゃ、勘違いしても仕方がありません。

僕は、こう想像しました。ジョニーとブライアンの下に、旧友のボビーから、ジョイントコンサートのオファーが来た。2人は、よく確かめもせず、二つ返事で引き受けた。ところが、ジョイントの相手は、旧友のボビー・ヴィーにあらず、無名の駆け出し歌手ロビー・ヴィー。まんまと、売り出しの宣伝に利用されてしまったというわけです(O.K.のサインをしたとあっては断れないし)。そう思って写真を見れば、ジョニーはふて腐れて、ブライアンはやけくそ気味で、ロビー君とデュエットしているようにも見えます。

まあ、当たらずといえども遠からず、というところなのでしょうが、真相は少し異なります。ロビーはボビーの息子。父親から頼まれて、彼のデビュー・ステージに、友情出演してあげた、というところでしょう。その後ロビーは、もう一人のボビーの息子トミー(相棒のTommy Roeから頂題した?)とディオを組んで、“Vee’s”の名で活動しています。一時期、父親と一緒に(ジョニーやブライアンとも)パッケージを組んで、ライブやコンサートなどに精を出していたようなのですが、最近はとんと噂を聴きません。親バカの父親からも見放されたのでしょうか?

“Avalon&Everly2世”組も、“Vee’s”も、“Nelson’s(Ricky Nelsonの双子の息子ディオ)”も、皆もういい年のはずです。どの組が、父親たちに一歩でも近づくことが出来るのでしょうか?



Bobby Vee
59.08.31(Billboard Hot100初登場日付け)-65.06.05(一年間以内の連続ヒット最終日付け)
連続ヒット内のHot100ランク曲数:29曲
同Top40ランク曲数: 11曲
同Best10ランク曲数: 05曲
通算Hot100ランク曲+C&W・R&B・AC 各単独チャートイン曲の総数:39曲
4チャートのBest10ランク曲総数:08曲


Frankie Avalon
58.01.20(Billboard Hot100初登場日付け)-62.08.18(一年間以内の連続ヒット最終日付け)
連続ヒット内のHot100ランク曲数:24曲
同Top40ランク曲数:13曲
同Best10ランク曲数:07曲
通算Hot100ランク曲+C&W・R&B・AC 各単独チャートイン曲の総数:25曲
4チャートのBest10ランク曲総数:08曲

今日は、曲の紹介は無し。次の機会に改めて
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