39番目、40番目、41番目の種
読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。
【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?
【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。
*ブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けます。
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ヒカゲチョウ(39番目)の失敗、引きずっています。
でもって、昨日は朝8時半にアパートを出て、午後4時近くまで、ヒカゲチョウ撮影に再チャレンジしていました。
写真1
この辺りの山道を数時間うろうろしていた。
王貞治さんが言ってましたね。
2~3試合、ヒットやホームランが出ないと、もう永久に出ないのではないか、と不安になってしまう、と。
ヒカゲチョウ(ナミヒカゲ)は、超のつくほどの普通種です。東京の都心にもいます。ゴミ捨て場などに、サトキマダラヒカゲとともにやってきます(クロヒカゲは都心にはいない)。ちなみに、あや子さんの住む佐世保にはいません(その話については別項で詳しく説明する予定)。千葉の田舎では、サトキマダラヒカゲ共々「便所蝶」と呼んでるところもあります。
出現期はクロヒカゲやサトキマダラヒカゲよりも遅く、6月に入ってからです(ちなみに第2化は秋口にほぼ足並み揃えて出現)。
従って、そのうち、いくらでも出会えるわけですから、撮影失敗をくよくよと引きずっている必要はないのです。
でも、霞丘陵に於いては、最初に出会った個体ですし、それに5月に出現したのは僕が観察した中では最も早い記録です。やっぱり気になって仕方がないのです。
チェックしたら、40枚でなく60枚撮ってた。全く同じアングルで、レンズを変えたり、絞り露出を変えたりしながら、絶対失敗しないように、と。でも、途中で、どうやらピンボケらしいことに気付いた。そんなバカな、と思いつつシャッターを切り続けたのが間違い、そこですぐ「初期設定に」戻せばよかったのです。
カメラやレンズの調子が悪いので、しょっちゅう初期設定に戻しながら撮影しています。でも、初期設定にするときは、どこかが動かなくなった時です。今回は、一応ちゃんと作動している。まさか、カメラが勝手に「ピンボケになるよう(切手ぐらいのサイズに)」設定を変更していたなんて、思いもよりません。
改めてオジサンたちにカメラを渡したときの画像をチェックしたら、その瞬間から設定が変わってしまっているのですね。本当に一瞬の間。どっかに触れちゃったのでしょうけれど、そんな簡単に「ピンボケ設定」を選んでしまうなんて、(そんなアクシデントは、これまで50年間一度もなかった)信じられない。それ以前の問題として、そんなオプションなど、必要あるのでしょうか。
とまあ、ぐちぐち言ってるだけではなく、昨日ほぼ丸一日、昨日と同じところでへばりついていたわけです。客観的に考えれば、実に身も蓋もない無駄な努力です(何日かすればたぶん邪魔になるほど出現する)。
でも、出会うのは、サトキマダラヒカゲとクロヒカゲばかり。少し前までは、この二種に出会うと喜んでいたのですけれどね。それにコジャノメが、文字通り邪魔になるほど飛び交っています。
途中、モンキチョウ草原でのシロチョウ科各種の観察・撮影を行なったり、ウグイスの谷まで上り下りした分を除いて、都合3時間以上、同じポイント(駐車場の角の雑木林)でヒカゲチョウが出てくるのを待っていました。
けれど、空も曇ってきたし、飛んでいるのは、サトキマダラヒカゲ、クロヒカゲ、コジャノメばかりです。ヒカゲチョウは、たぶん一昨日の個体だけが“フライング”で出現、「本隊」はあと一週間ほど待たねばならないでしょう。諦めて今日は切り上げることにしました。
それでも帰り際に未練がましく、一昨日最初に止まっていた木の梢をゆすってみたら、(一般的な見方では)ヒカゲチョウよりも遥かに格上の、ミズイロオナガシジミ(ゼフィルスの一種)が飛び出して来た。40番目。ヒカゲチョウのおかげで、今日は収穫有りです。
写真2
写真3
写真4
写真5
写真6
ミズイロオナガシジミ
前足が可愛い。ゼフィルス関係については別の機会に考察します。下のひとつは上と別個体。ヒカゲチョウを撮影してたらすぐ横の笹叢の中にいた。
そんなわけで、まあ良かった、今日は最後で得点です。一応満足して、去り際にもう一度梢をゆすってみたら、ありゃりゃ、ヒカゲチョウ、やっぱりそこにいた。
ただ角度が悪くて、写真が撮れません。無理やり叩き出したら、一昨日とほぼ同じ草叢(アズマネザサ群落)の上に止まりました。手前の草が邪魔になって横位置の良い写真は撮れなかったのだけれど、翅を
開いたところを撮影出来ました。キマダラヒカゲ属は絶対に翅開かないけれど、それ以外のジャノメチョウ科の種は翅を開きます。よって、ヒカゲチョウ属とキマダラヒカゲ属(ヒカゲチョウ族)は、もしかすると思ったよりも系統的に離れているのではないか?という疑問も頭にチラリと掠めます(ただし、そのほかの形態・形質で見ても、DNA解析の解析に於いても近縁という結果が出ているので、近縁には違いないと思っています)。
まあ、心配しなくても今後もどんどん出会うでしょうから、次回からは、失敗があっても必要以上に引きずらないことにしましょう。
ヒカゲチョウが、どれだけ(生物地理的に)魅力に溢れた生物江あるのか、ということについては、またの機会に。
写真7
写真8
写真9
ヒカゲチョウ
写真10
写真11
サトキマダラヒカゲ
写真12
クロヒカゲ
写真13
ヒメキマダラセセリ
最初出会った時から暫くの間、今回のヒカゲチョウ同様に、必死に撮影に取り組んだのですが、今は一番目につく蝶の一つになってしまいました。ちなみに、イチモンジチョウも最初に出会って以来何度も見かけているのに(なかなか止まってくれないので)良い写真が撮れないでいます。今日も珍しく目の前に止まったので、シメタと思ってカメラを向けたら、レンズが作動せず初期化、その間に飛び去って戻ってきませんでした。まあチャンスは幾らでもあると思うので。
写真14
写真15
キタテハ
(上写真)キチョウの場合同様に、どうやら6月に入っても、第2化夏型(下写真)とともに、越冬個体も並行して生き続けているようです。普通に考えれば去年の秋の発生なので、8か月ほどを成蝶で生きていることに違和感を覚えますが、同じ仲間のヒオドシチョウやキベリタテハが、“成虫越冬かつ年一化”であること(キチョウに対するヤマキチョウやスジボソヤマキチョウも同じ←後述)を考えると、いろいろと複雑な理由が絡まり合っているものと思います。
写真16
ヒメウラナミジャノメ
現時点で、4月5月トータル、ここでの普通種No.1でしょう。3月末に最初の個体(一生懸命写した!)が出て来てから、丸2か月、途切れることなく姿を見かけます。どこで第二化に切り替わるのでしょうか?(たぶん暫時切り替わっている?)
今日(ここ数日)もっとも個体数が多かったのは、コジャノメです。
一位 コジャノメ
二位 モンキチョウ
三位 ヒメウラナミジャノメ
もう、ウジャウジャというくらい、林内コジャノメだらけです。
(「日本の蝶3:ミャンマーにおける“上種コジャノメ Mycalesis francisca species group” について」まだアップしてせん、忘れてた)
余りに多いので今日は一枚も撮影せず。後々のチェックのために、面倒ではあっても常に一枚ぐらいは撮影しとかなきゃならんです。
写真17
写真18
コジャノメ(この2枚のみ2021.5.28撮影)
本来は、どちらかと言えばそんなにポピュラーな蝶ではないように思います。この仲間でダントツに普遍的な種はコジャノメに近縁のヒメジャノメ。
ずっと気になっていたわけで。なんで一度も出会わないのか、と。もうとっくに第一化の出現時期になっているはずだし。
普通種ほど(山の中よりも)町の中で見かける傾向がある、と前に記しましたが、ヒメジャノメはその究極ですね。撮影を完全に切り上げて、市街地に戻ってアパートに向かっている途中で、道路の横に転がっていました(車に撥ねられた?)。上手く飛べないようだけれど、一応まだ元気見たいです。道路脇の草叢に移してあげました。41番目の種です。
写真19
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写真23
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写真25
ヒメジャノメ
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モンキチョウを含むシロチョウ科4種については(下)で