功夫電影専科

功夫映画や海外のマーシャルアーツ映画などの感想を徒然と… (当blogはリンクフリーです)

『ブレイザウェイ』

2010-05-07 23:18:11 | マーシャルアーツ映画:中(1)
「ブレイザウェイ」
原題:LETHAL
製作:2004年

●比較的最近のタイトルだが、この作品には往年のマーシャルアーツ映画スターであるロレンツォ・ラマスとフランク・ザガリーノが出演している。ロレンツォ・ラマスは『コブラ・キラー』シリーズ等で活躍し、そこそこワイルドな面構えとそこそこイケてるアクションが持ち味。フランク・ザガリーノはB級以下のC級映画である『ブラッド・ウォリアー』などに出演しているが、演技も格闘センスも並以下という困った人だ(苦笑
物語は、傭兵屋(?)みたいな仕事をしていた元FBI候補生のヘザー・メアリー・マースデンが、とある依頼を受けたことからロシアン・マフィアに狙われ、妹を人質にされながら闘っていく様を描いている。
本作でラマスはマフィアのボスに扮し、ザガリーノはFBIの偉い捜査官を演じている。普通なら反対のキャスティングになりそうなものだが、このへんは意外性があって面白い(改めて見てみると、ラマスって結構悪役ヅラしてるんだなぁ…)。で、なんだかんだあってヘザーはFBIの裏切り者を撃破し、ラマスとの直接対決にも勝利。かつての同僚とラブラブになって一巻の終わりとなる。

 実にB級らしいヌルめの映画なのだが、それなりにテンポは良いのでのんびり見ていられるのが幸いか。アクションもまったりムードで繰り広げられるが、格闘アクションは割と凝っている。
主演のヘザーさんも十分動けているし、彼女の同僚も一箇所だけだがキレのいいアクションを披露している(ちなみに作中で一番いいアクションをしていたのはこの人)。実は、本作のファイト・コーディネーターは『ハードブロー』のマイケル・ワースその人が担当しているのだ。マイケル自身もカメオ出演しているとのことだが、どうせならメインキャラとして暴れて欲しかったものである。
さて、注目のラマス&ザガリーノだが、残念ながら両者の対決シーンは無し。ラマスは悪役ヅラがマッチしていたし、ラストでヘザーと対決した際もボチボチ動けていたから良しとしよう。
ただ、問題なのはザガリーノの方だ。ぶっちゃけると、先述した裏切り者というのはザガリーノの事だったりするのだが、彼がFBIを裏切ったのは「誰も褒めてくれないしカミさんにも逃げられたし貧乏だったから」という下らない理由によるもの。最後の前哨戦となるヘザーとのバトルも、まるで素人のような立ち回りに終始している。さすがはザガリーノ、何も変わっちゃいないなぁ…(爆
 往年のスターたちが健在なことだけは確認できるが、コテコテのB級アクション映画でしかない本作。休日の暇潰しには使えると思うので、洒落でレンタルしてみるというのも一興かと。ところでヘザーの上司も敵に捕まっていたはずなのだが(拷問されただけで死んだ描写は無し)、ラストで完全に存在を忘れ去られていてズッコケました(笑

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2 コメント

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この映画 (Z)
2010-05-08 19:45:42
以前は中古ビデオ屋でたまに見かけてたんですけど「今更ラマスにザガリーノはなあ・・」と思いスルーして以来見掛けなくなりました。

初ザガリーノは「リベンジャー 殺しの特訓」だったんですがあまりの華の無さに愕然とした覚えがありますね。
救いは相棒役のグレン・イートン、悪役のハロルド・ダイヤモンド、マーシャル・ティーグの格闘シーンだけという寂しい出来だったのは今でも忘れられません。



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返信!(1) (龍争こ門)
2010-05-11 22:12:07
Zさんこんばんは!

>「今更ラマスにザガリーノはなあ・・」
私も見る前は同じ心境でしたが、そんなに悪くない作品だったので意外でした。ま、確かに間の抜けた作品である事に違いはないのですが…(笑

>初ザガリーノは「リベンジャー 殺しの特訓」
こちらは未見ですが、おおかた内容は察しがつきますね。私の場合は『ブラッド・ウォリアー』でザガリーノと出会ったのですが、あまりにフラフラアクションでかなり参りました(爆
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