功夫電影専科

功夫映画や海外のマーシャルアーツ映画などの感想を徒然と… (当blogはリンクフリーです)

『トップ・ドッグ』

2016-01-19 23:04:49 | マーシャルアーツ映画:中(2)
「トップ・ドッグ」
原題:TOP DOG
製作:1995年

●まだまだ続く申年フェアですが、皆さんは猿といえばどんな諺(ことわざ)を思い浮かべるでしょうか? 猿も木から落ちる、猿に絵馬、猿の尻笑い…色々あると思いますが、最も有名なのは“犬猿の仲”だと思います。
というわけで、今回は物凄く強引ですが(笑)猿のライバルである犬の映画を見てみました。本作はチャック・ノリス主演のアクション・コメディで、彼と警察犬(上記画像参照)のコンビが犯罪捜査に挑むという物語です。
しかし作品としては目新しいものではなく、過去にも『K-9/友情に輝く星』『ターナー&フーチ/すてきな相棒』といった、同タイプの映画が既に作られています。問題はそこに如何なる特色を盛り込むかという点なのですが…?

 本作のノリスは一匹狼の刑事で、トレーナーを殺された警察犬・リノとタッグを結成。互いに反目しあいながらも、トレーナー殺しの犯人で連続爆破テロを引き起こす極右組織(ネオナチ系)に戦いを挑みます。
この手の作品では、犬が巻き起こす騒動に主人公が振り回されるというのがお約束で、ノリスもしたたかなリノに手柄を奪われたりと七転八倒。本人は相変わらず仏頂面ですが、芸達者なリノとの絡みは実にユーモラスでした。
 もちろん主演がノリスなので、格闘シーンもばっちり用意されています。自宅を襲撃したザコを蹴散らし、組織のアジトで大立ち回りを繰り広げ、最後はボスの腹心とタイマン勝負! コメディのわりには中々のボリュームです。
当時のノリスは『炎のテキサス・レンジャー』で再ブレイクを果たし、まだまだ動きにキレがありました。本作ではややスタンドインの影が見え、最後のタイマン勝負も一方的な展開になってしまうものの、健在ぶりを発揮していたと言えるでしょう。
 ただ、全体を通して見ると野暮ったい部分も多々あります。ノリスとリノの距離が縮まるシークエンスが雑、サブキャラクター(ヒロインやトレーナーの孫)の描写が薄い、ラストバトルでリノがほとんど絡んでこない等々…。
やたらと現実的でシリアスな設定の敵を登場させたりと、幾つか不満の残る本作。しかし作品としては充分コメディとして成立しているし、他の犬の映画にはない格闘アクションという特色もあるので、個人的にはそつなく纏まった佳作だと思いますね。
それにしても、見れば見るほど似ているなぁ…チャック・ノリスとリノの顔って(爆

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