
「妖獣大戦」
原題:老猫/衛斯理之老猫/猫
英題:The Cat/Wisely's Old Cat/The 1000 Years Cat
製作:1991年
●主人公の赤井英和は、美術館から「八角器」という品物が強奪される事件に遭遇する。目撃者の証言から、現場に葉蘊儀(グロリア・イップ)がいたという情報を掴んだ彼は、刑事の單立文と共に捜査を開始する。
だが、この事件の裏には宇宙から来た知的生命体の葉蘊儀たちと、それを追って殺戮を繰り返す奇怪な生物の影があった…。
『セブンス・カース』の藍乃才(ラン・ナイチョイ)が総監督を、今まで1度も映画監督の経験がなかった羽仁未央が監督を担当していると聞き、見る前からヤバい雰囲気が漂っていた本作ですが…このたび勇気を出して視聴してみました。
ところがその出来は想像を遥かに超えており、とてもベテラン脚本家の倪匡(ニー・クアン)が原作を手掛けたとは思えない代物に仕上がっています。ちなみに今回も藍乃才らしくグロテスクなシーンが目白押しですが、本作においては些細な問題でしかありません。
まず本作で気になるのが、あまりにも間延びしまくった演出の数々です。特に酷いのが物語の前半部を占める赤井と單立文の捜査シーンで、淡々としすぎていて非常に退屈に感じます。おまけに登場人物の行動動機や言動が支離滅裂で、赤井自身も劇中で「俺は何をやっているんだ!」と嘆いていたほどです(苦笑
クライマックスでは醜悪な生物が乱舞し、葉蘊儀は喚き散らして逃げるばかり。赤井は主役でありながら特に何もせず、單立文は完全に不要なキャラと化し、意味不明なラストシーンへと雪崩れ込んでいきます。
葉蘊儀は何者だったのか(暗に宇宙人だと示されてはいますが)、なぜ「八角器」が地球にあったのか…といった重要な謎も投げっぱなしのまま。本作を見終わった後、私は登場した化け物よりも2人の監督に恐怖を感じてしまいました(爆
ところで本作には他にも2つの謎が存在します。1つは香港側のキャストの日本語吹き替えを担当した声優の演技についてです。この作品には池田秀一や水谷優子といった大御所声優が参加しているのですが、奇妙なことに全員が棒読みの演技をしています。
あまりにも不自然な棒読みであり、最初は香港側のキャストが日本語を喋っているのかと思ったほどで、演出の意図がまったく解りません。そしてもう1つの謎は別バージョン(香港版)についてです。
海外のデータベースサイトによると、どうやら主役が違う2つのバージョンが作られているようで、香港版での主演は李子雄(レイ・チーホン)が担当しているとのこと。しかし一部の役名が食い違っていたり、日本版では序盤に登場しているはずの曹査理の名前が無かったりと、若干の差異が見られました。
もしかすると香港版は編集が違っていて、日本版とは別のストーリーになっているのではないでしょうか。…それとエンドテロップを見て驚いたんですが、李海生(リー・ホイサン)ってどこにいたっけ?
原題:老猫/衛斯理之老猫/猫
英題:The Cat/Wisely's Old Cat/The 1000 Years Cat
製作:1991年
●主人公の赤井英和は、美術館から「八角器」という品物が強奪される事件に遭遇する。目撃者の証言から、現場に葉蘊儀(グロリア・イップ)がいたという情報を掴んだ彼は、刑事の單立文と共に捜査を開始する。
だが、この事件の裏には宇宙から来た知的生命体の葉蘊儀たちと、それを追って殺戮を繰り返す奇怪な生物の影があった…。
『セブンス・カース』の藍乃才(ラン・ナイチョイ)が総監督を、今まで1度も映画監督の経験がなかった羽仁未央が監督を担当していると聞き、見る前からヤバい雰囲気が漂っていた本作ですが…このたび勇気を出して視聴してみました。
ところがその出来は想像を遥かに超えており、とてもベテラン脚本家の倪匡(ニー・クアン)が原作を手掛けたとは思えない代物に仕上がっています。ちなみに今回も藍乃才らしくグロテスクなシーンが目白押しですが、本作においては些細な問題でしかありません。
まず本作で気になるのが、あまりにも間延びしまくった演出の数々です。特に酷いのが物語の前半部を占める赤井と單立文の捜査シーンで、淡々としすぎていて非常に退屈に感じます。おまけに登場人物の行動動機や言動が支離滅裂で、赤井自身も劇中で「俺は何をやっているんだ!」と嘆いていたほどです(苦笑
クライマックスでは醜悪な生物が乱舞し、葉蘊儀は喚き散らして逃げるばかり。赤井は主役でありながら特に何もせず、單立文は完全に不要なキャラと化し、意味不明なラストシーンへと雪崩れ込んでいきます。
葉蘊儀は何者だったのか(暗に宇宙人だと示されてはいますが)、なぜ「八角器」が地球にあったのか…といった重要な謎も投げっぱなしのまま。本作を見終わった後、私は登場した化け物よりも2人の監督に恐怖を感じてしまいました(爆
ところで本作には他にも2つの謎が存在します。1つは香港側のキャストの日本語吹き替えを担当した声優の演技についてです。この作品には池田秀一や水谷優子といった大御所声優が参加しているのですが、奇妙なことに全員が棒読みの演技をしています。
あまりにも不自然な棒読みであり、最初は香港側のキャストが日本語を喋っているのかと思ったほどで、演出の意図がまったく解りません。そしてもう1つの謎は別バージョン(香港版)についてです。
海外のデータベースサイトによると、どうやら主役が違う2つのバージョンが作られているようで、香港版での主演は李子雄(レイ・チーホン)が担当しているとのこと。しかし一部の役名が食い違っていたり、日本版では序盤に登場しているはずの曹査理の名前が無かったりと、若干の差異が見られました。
もしかすると香港版は編集が違っていて、日本版とは別のストーリーになっているのではないでしょうか。…それとエンドテロップを見て驚いたんですが、李海生(リー・ホイサン)ってどこにいたっけ?
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