陸に上がったカッパの海無し県生活

潜りから漁師へ。身体を壊し船を下りた。
海の話、釣りの話。脳脊髄液減少症。

事故の経験 2 続き

2006-04-15 23:39:35 | 脳脊髄液減少症
前回は思いがけず、ジープの話しになんかなってしまいましたが。

仲間と富士に向かい、林道入り口に着いたのは深夜だったと思う。
樹海の中の林道。登りはガタガタの悪路、下りはダートを下りてくるのが
大体いつものパターンだった。

こういったオフロード車は、信じられないような道を走ってしまうもので
初めて行った人間などは、道を見ただけで、今からここを走るんだと
言っても絶対に信用しないか降りてしまうかの、どちらかだ。
一回走れば、車はボコボコになってしまう。

そんな道を一通り走り、林道の出口に近づいた頃、
僕の車のウインドーを何かが突き破り、車は止まった
その瞬間、僕の顔面を強烈な痛みとショックが襲った。
目の前には、何だか分からないけど、確かに何かがある。
木の切り株? 右側の山の斜面から伸びた木の根を
途中で切ったものだった。太さは1mもあろうか。

後ろから、仲間の車が近づいてくると、僕は照れ隠しに
笑いながら車を降りた。
「お前、笑ってる場合じゃねーよ」
僕は「どうしたの?」って感じだったが
「顔見てみろよ」
そう言われて顔を触ると、顔面血だらけで、鼻がプランプランと
しているではないか・・・
僕は、その時点で初めて血の気が引いていくのを感じた。

一般道に出て仲間がすぐに救急車を呼んでくれた。
何か、仲間にも申し訳ないし、こんな身勝手な事故で救急車を
呼ぶのにも申し訳ない気持ちでいっぱいだったが・・・

救急車は来たのだが、近くにやっている病院はないと言う。
そして救急隊員は僕の鼻を触り、「この位、大丈夫だよ」と言う。
そして、乗せられないと言った。事故の状況も分からずに。
これが一般道での事故ならどうするつもりだったのだろうか?
この時の僕には責める義務も無かったが・・・

眉間の下あたりがパックリと割れ、
ちょっと触られただけで滅茶苦茶痛かった。
そこで仲間の一人が詰め寄った。
「このあと何かあったら、あんた責任取るのか一筆書け
救急隊員は、真っ青になって返答もできずにいたが、
僕は「もういいですから東京に向かいましょう」
そう言って、車の運転はまかせ、後部シートに寝ながらジッと耐えていた。
ホントは痛くて痛くて、寒気はしてくるしで堪らなかったのだが。
でも、この後、ホント何かありそうだったのです。

東京に着き、すぐ救急病院へ行き診察を受け先生に怒られてしまった。
「何で早く近くの病院に行かなかったんだ。もう少し遅かったら
 失明するとこだったぞ」
その時はホントにゾッとしました・・・
診断は鼻骨陥没骨折。どうりで鼻がプランプランしていた訳ですね。
「麻酔はかけられないから我慢してね~」
へ?一体何をおやりになるの?
先生は棒のような物を手に取り。僕は怖さのあまり
鼻の穴から、その棒を突っ込まれたと思ったら、折れた骨を
それでグリグリと元の位置まで持ち上げて行きます。
痛いなんてもんじゃありませんでした。
そしてその後、さらに地獄の苦しみが・・・
鼻からガーゼを口の奥に飛び出すまでギュウギュウに詰め込まれ
「これで固定するからね、絶対に取ったらダメだよ」
顔はまるで火星人のように(見たことないですけど)腫上がり、
息は口でしか出来ないから、喉は渇くし、痛いしで、
それで1週間ほど我慢したでしょうか。

再通院の日がやってきました。顔の腫れはひきましたが鼻は曲がって・・・
そこでまた先生が棒を手に今度は僕が鏡を見ながら、
「元の鼻の高さどれ位?」それに答えながら先生が骨の位置を調節
していきました。そこでまたガーゼを突っ込まれ帰ってきましたが、
もう我慢できず3~4日でガーゼを取ってしまい、それっきり病院にも
行きませんでした。

それがいけなかったんでしょう、昨年何日も鼻血が止まらなくなり
手術をするハメになってしまいました。その時から10数年も過ぎているのに。
なんでも、鼻の中が癒着しているとかで。そこが切れたらしいです。
「昔、何かしなかった?」そう言われましたから・・・
皆さん、ちゃんと病院は通いましょうね。

ガラス1枚通しただけで、あの太い切り株が顔面直撃したんですから
当然、首にも物凄い衝撃を受けていたはずです。
僕はこんな事を何回も繰り返して行くんですね・・・






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