元ライブドア・榎本さん、宇宙旅行取りやめ
(2006年 8月22日 (火) 00:01 読売新聞)
ロシア宇宙庁報道官は21日、民間宇宙旅行客として国際宇宙ステーション(ISS)での滞在が予定されていた元ライブドア取締役、榎本大輔さん(千葉県松戸市出身)が、医学審査委員会により「医学上の理由」で飛行許可を却下された、と明らかにした。
榎本さんは9月14日、露宇宙船ソユーズTMA9で打ち上げられ、ISSへ向かう計画だった。今回、宇宙船への搭乗が許可されなかったため、代わりの飛行士が乗り組むことになる。
榎本さんの宇宙旅行は米スペースアドベンチャーズ社が企画したもので、費用は約2000万ドル(約23億円)。榎本さんは自らの21日付けホームページで「訓練残す所後2日…今日は最後の検査と言うことで病院に行きCTを撮った」などと書き込んでいた。
こうなると、榎本さんは再挑戦できるのか、とか2000万ドルはどうなるのか--健康上の理由による飛行不許可の場合の再挑戦の権利の有無やそれにかかる費用負担、また、飛行を断念した場合の返還金額などがどのような取り決めになっていたのか--ということに関心が集まります。
この記事によれば、榎本さんの契約の相手方は米スペースアドベンチャーズ社(SA社)ですが、宇宙飛行を実施するとともに、搭乗を許可する権限はロシア宇宙庁にあるようです。
例えて言えばSA社は旅行代理店でロシア宇宙庁が航空会社のようなもののようなので、榎本さんが買ったのが変更・払い戻し不可の団体チケットなのか、変更・払い戻し可の正規航空券なのかによって扱いが違ってくることになりそうです。
ただ、こういうビジネスは少数の超のつく金持ち相手の商売でしょうし、金持ちは弁護士に事前に契約書を見せるでしょうから、「私たちが売っているのは夢でした」などというやらずぼったくりの商売はできないと思いますので、なんらかの補償(または再搭乗のチャレンジの保障)はあるんじゃないでしょうか。
それに顧客が再搭乗が難しい高齢者の場合も想定しているでしょうから。
ただ、代わりの搭乗者がいなかった場合の打ち上げ(または打ち上げ順延)費用を誰が負担することになっているかというあたりの問題はあるでしょうから、再挑戦する場合にも若干(相当?)の追加費用はかかるかもしれません。
私は「宝くじがあたったらどうしよう」などと3億円程度の妄想がせいぜいなので、そもそも23億円をポンと払える人の気持ちなどについては全く想像もできないのですが、「頭の体操」としては面白そうですね。