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一寸の虫に五寸釘

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受験競争の正体(『デフレの正体』応用編)

2011-03-10 | よしなしごと

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志願者1位、明治譲らず

早稲田(一般入試の募集人員5630人)の志願者が11万3653人で確定した後、明治(同4582人)は8日に11万3864人になった。

最近は大学受験者数が60万人を切っているので(参照)、一人で複数学部を受験する人を考えても受験生10~20人に一人は早稲田や明治を受けているということになりますね。

あと募集人員の多さも印象的で、辞退者を考えなければ大学受験生の1%は早稲田に入学することになりそうです。
(5600人も学生がいると、確かに早稲田を出たからといって全員が内定をもらえるとは限らないということも実感します)


『デフレの正体』流にこうやって絶対数を見ると、実は京大や早稲田、同志社などの名門大学も大学相互の比較はともかく受験者数が減って定員が代わらない以上合格者の絶対的なレベルは下がってきていて実は入りやすくなってきているのではないかということがわかります。

カンニング問題で「受験制度の根幹を揺るがす」と大学当局者が言っていたのは、それをバラしてしまったからなのでしょうか。
「Yahoo知恵袋」ですぐ正答が寄せられたということは、問題のレベルが下がった、またはきちんと勉強していれば比較的容易に解けるような(難問奇問でない)良問を出すということなのかもしれません。

そして結構合格へのハードルが低いということが知れてしまうと、京大としては就職などでの学歴の威光が効かなくなるでしょうし、私立大学においては大学受験を回避するために附属小・中学校の人気が高まり、それらを増設することで収益増を図るというビジネスモデルが揺らぐことになるのかも知れませんね。

そうだとすると、大学関係者がいきりたつのも(その当否はさておき)わかるような気もします。


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