一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

東横イン問題について前言撤回します

2006-02-10 | 構造偽装・東横イン

東横イン本社ビルは容積率2倍、解体作業に着手へ
(2006年 2月10日 (金) 20:34 読売新聞)

 大手ビジネスホテルチェーン「東横イン」の施設改造問題で、違法改造が判明している東京都大田区の同社本社ビルに新たな改造が見つかり、同ビルの容積率は建築基準法上の制限の2倍近くに達していたことが10日、同区の調査で分かった。

新たに判明した改造は、地下1階部分を新たな工事で約150平方メートル増やして倉庫にしていたほか、2~6の各階でも、1階部分の広さに合わせる形で約75平方メートルずつフロアを拡大していた。区によると、こうした改造は、同ビルが完成した翌年の1981年ごろに行われたという。

今まで、建築基準法の制度上竣工検査後の改造をすべて取り締まるということは事実上不可能ではないか、なので、東横インについても建築基準法違反という文脈だけで取り締まると個人住宅などへの社会的影響がおおきいのではないかな・・・という意見を持っていたのですが、ここまで来ると撤回せざるを得ません。

事業の規模に相応の責任感や品性を育むことができなかった愚かな企業は退場していただくほかないと思います。
(それにご追従した建設会社や金融機関の見識も疑いますが・・・)


さて、上記の従前の私見の前提は、建築基準法では竣工検査後の改造を把握する事は事実上難しい(個人住宅などはあえて竣工検査を受けないものも多いです。実際、国の統計でも「建築着工統計」はあっても「建築竣工統計」はないくらいですから)
ただ、竣工後も消防検査などは定期的に入るので、少なくとも不特定多数の出入りするホテルについて、消防設備や避難誘導設備のチェックはされているはずで、安全の検知からは一応行政は機能していたのではないか。
竣工後の改造工事はCSR・企業の見識という次元で議論すべきもの、というものでした。

ところがここまでの改造をしていたとなると、消防検査をどうやって通ったのかという疑問もわいてきます。
制度自体への信頼性も根底からゆらぐような感じもしています。


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2 コメント

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二宮金次郎 (momo)
2006-02-11 05:37:43
道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である。

幕末に活躍した二宮さんの言葉を肝に銘じないといけません。
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オジサンだって汚れてる (go2c→momoさん)
2006-02-11 21:02:26
ホリエモンの一件で若手企業家やヒルズ族は散々叩かれているのですが、東横インのようなオジサン世代のold fashonedな不正は世代論として叩かれないのはなぜなんでしょうかね。
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