一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『陰日向に咲く』

2009-01-22 | よしなしごと
いわずと知れたベストセラーです。
風邪で横になりながら読みました。

僕は「劇団ひとり」という芸人自体は知っているのですが、たまに見るテレビで見かけるのがバラエティーやクイズ番組の出演者としてなので、どんなネタがあるのか実は知りません。
(そもそもあまりテレビを見ないので、最近の若手芸人についてはほとんどそうです。それでも「劇団ひとり」の顔と名前が一致するというのは、よほど売れているのでしょう。こんどYou Tubeかなにかで見てみます。)


それはともかく、この本非常に面白いです。
面白い、という以上によく出来ています。

それぞれが微妙にすれ違う年齢も職業も違う五人が一人称で語る五つの短編から成っているのですが、それぞれの主役の語り口やいかにもやりそうなことの描写が非常に巧みで、そしてそれぞれの短編の最後にどんでん返しが用意されている仕掛けも巧妙です。

言ってみればよく出来たコントの台本ともいえます。

ただコントでは笑わせるのが仕事ですが、小説では泣かせてもいいところが違います。
そして劇団ひとりは、そのフィールドが広がった部分で、思いっきり羽を伸ばしています。


これは売れるわけだと思いました。



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