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一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『猿の見る夢』

2018-01-22 | 乱読日記
銀行からアパレル会社に天下った、60間近の、小心者の俗物でしかも脇が甘い男のドタバタを描いた小説。

場面場面を切り取ると主人公の発想や行動は「あるある」なんだが、それをまとめて見せるとコメディになる。

巻末に、初出は「週刊現代」の連載だったとある。

そうか、この小説は、「週刊現代」の読者層である中高年サラリーマンがこの小説を読んで、うらやましがる者、溜飲を下げる者、「俺ならもっと上手くやる」と思う者などいろんな反応をするだろうことを見越して、桐野夏生が「猿」たちに与えたエサだったんだ、と合点。

★3

コメント
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