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一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

昭和の5つの教訓とヨーロッパの3原則

2011-07-11 | 乱読日記

書架整理のつづき。

寺島実郎氏の「フォーブス」での対談をまとめた本

対談はその時点が旬なので後からだとあまり印象に残らないのですが、たまたま付箋のついてたのが表題についての2点。

昭和の5つの教訓は半藤一利氏のもの

① 国民的熱狂を作ってはならない
② 理性的な目標を掲げて具体的な方法論で物事を進めよ
③ タコツボ型小集団エリートを排除していくこと
④ 国際社会での位置づけをきちんとして自分の立ち位置を明確にしておくこと
⑤ 短兵急な成果主義にとらわれてはいけない

原発問題に通じるところもありますなぁ。


もう一つのヨーロッパ3原則というのは、佐藤優氏が紹介したエルンスト・トレルチという人の研究。
トレルチはヨーロッパとは何なのかということについて「ヨーロッパとは文化複合だ」といい
 ① ユダヤ・キリスト教=一神教の伝統
 ② ギリシャ古典哲学の伝統
 ③ ローマ法の伝統
を要素とします。
佐藤氏はこの考えは東ヨーロッパの政治情勢を理解する上で役にたつ-ビザンツ(東ローマ帝国)の後継であるロシアなどは上の3原則のうち①と②はあるが3番目のローマ法の伝統がない。そうするとローマ法にある「合意は拘束である」ということなどが文化として入っていない。一方で日本は3番目のローマ法の伝統だけを受け入れたので日露間の交渉は上手くいかない、と相変わらずの佐藤節が続くのですが、ヨーロッパを見る視点としては、最近の民主化が進む地中海諸国なども含めて面白いと思います。


 

コメント
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