神社の境内で奉納の舞を終えた後、この行列は裏山に上って行きます。
まだ春浅い平谷の地ですが、
山道を約10分ほど歩くと針葉樹林が深緑の枝を張り出して薄暗くなっていきます。
そんな山道を赤や青の衣装に、黄色い笠を被った行列が行く姿は、他の地では見られない祭りの光景で、
行列している人たちは若者から大人まで全世代に渡っている事に感心します。
平和で穏やかな山里の祭りの風景です。
薄暗い山の中にある神社の前でもう一度、笛の音に合わせて舞を舞い、神社で豊作の祈願をします。
一緒に見学に行った両親を山の下に残して来たので、急いで帰ろうとした時、
行列が通り過ぎて誰もいなくなった山道を一人上って来る人がいました。
父が一目最後の舞を見たいと、息を切らせながら上って来ました。
もう、20日ほどで満88歳になります。