もんたは、もう一度、森の友達に会いたくてたまりません。
でも、名水、さるくらの泉には、いつも人が来ています。
夕方、人のいない時間に、又、泉に行ってみました。
確かここだね。
そして、この坂を上がって・・・
そう、この水だね。
今日は誰かが、花を置いて行ったらしく・・・・ 一層、静けさと優しさが増していました。
もんたは、この間、小さな友達と別れた場所まで行ってみました。
もちろん、誰もいません。
もんたは、じっと待ってみました。
みんなと、この場所で別れたんだよね。
又、会いたいなぁ。
そんな事を考えながら、森の中を見ていると、
来てくれました!!
この、泉の水のほとり、
この間別れた友達が、もんたに会いに来てくれました。
もんたは、嬉しくてたまりません。
みんなに会いたかった事、
一人ぼっちで寂しかった事、
友達になって、自分も森の仲間になりたい事、
もんたはみんなに話しました。
そんな話をしている時です。
何か上の方でがさがさと音がします。
ふと見ると、上の方で何か動いています。
もんたが見上げると・・・・ 小人? 森の小人?
もんたは又ドキドキして来ました。大急ぎで木の上に駆け上がります。
(うわぁ、 おもしろいなぁ。小人が木を上って来るんだ。)
もんたは小人に夢中で、近くにまだ誰かいる事に気が付いていません。
(もんた、横を見て!!誰かいるよ。)
小人たちをじっと上から見ていた、この森のじいちゃんに、
もんたは、夢中で、気が付いていませんでした。
「あぁ ごめんなさい。勝手に森に入り込んで・・・・あ、あの、も、も、もんたです。」
ようやく、気が付いたもんた。 森のじいちゃんに、やっと挨拶しました。
「僕もこの森の仲間にしてもらってもいいですか?」
もんたはじいちゃんに聞いてみました。
すると、じいちゃんは
「あぁ、いいよ。森はなぁ、みんなのものじゃ。
この森では、みんな仲良く、楽しく暮らしておる。
森のルールを守らん者はいないからな。」
と、じいちゃんは言いました。
もんたは嬉しくなりました。
この森には、いろんな生き物が住んでいて・・・みんなと仲良しになれるんだぁ。
そんな事を考えながら
小人達と楽しく過ごしているもんたを、遠くからじっと見ている者がいました。
何・?
ちょっと寄ってみますね。
誰?
もう、ちょっと寄ってみますね。
寂しそうに、羨ましそうに、じぃーっと、もんたを見ているこの子はいったいだれなのでしょう・・
あしたにつづく
猿庫の泉は飯田に帰った時にたまぁに訪れます。美味しいですね。実家の山の水も同様にあまくて美味しいです。猿庫の泉、風越山の麓で山の雰囲気の素敵な場所ですね。
山の中で、雰囲気がいいですよね。
猿庫の泉の周りを歩いてみるだけでも気持ちがいいです。