「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

悪いパターンを 見つけ出す (1)

2010年04月01日 22時33分01秒 | 「境界性パーソナリティ障害」より
 
 境界性パーソナリティ障害の人の、 認知, 感情, 行動の反応に見られる

 特有の癖を、 自覚して 修正していく必要があります。

 例えば、 カッとして 暴言を吐いてしまう 人の場合、

 どういう状況で どういう反応をしたかを、 細かく語ってもらいます。

 そして、その人がそう感じ、受け取ったことをまず尊重して、共感するように努めます。

 そのうえで、 冷静な視点で もう一度 振り返ってもらうようにします。

 カッとしたときの 相手の言葉は、 別の意味である 可能性はなかったか?

 どうして そのように感じたのか? 

 他にも 同じ反応をしてしまったことは なかったかなど、

 心の謎解きをしていくのです。

(次の記事に続く)

〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
 

 心子の主治医の先生は、 心子に 人格障害であるとは 言っていませんでしたが、

 その認識を 心子と僕とで共有し、 自分を見つめ直していく 作業はできないかと、

 先生に質問したことがあります。

 先生は 一瞬考え込み、

 僕は恋人として 支えることをしていったほうがいいと 言われました。

 恋人の立場で、 治療的な向き合い方は 難しいということだったのでしょう。

 当時は情報も少なく、

 上記のような方法を 心子との間で 取ることはできませんでしたが、

 トライしたらどうだったか、 今となっては 心残りな気がします。
 


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