「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

文化放送 「死刑執行」 (1) (刑場の実態)

2008年05月06日 17時47分31秒 | 死刑制度と癒し
 
 本日、文化放送の 「死刑執行」 を聴きました。

 死刑囚の処遇改善などを 訴えるために、

 大阪拘置所の関係者が 秘密に録音,編集した 死刑執行現場の音声です。

 番組では55分間 CMは一切なく、

 解説やインタビューの合間に 録音を放送しました。

 読経の中、刑壇が 激しい音を立てて抜け落ち、

 首を吊るしたロープが きしむ音も収録されています。

 刑務官の立場からの 視点が多かったですが、

 街頭インタビューや 元検察官へのインタビューも 含まれていました。

 もし自分が 裁判員になった場合、死刑判決を下せるという人,

 自分は嫌だという人,嫌だが仕方がないという人の 声が取り上げられていました。

 先日 あるテレビ番組の電話アンケートでは、

 8割か9割の人が 死刑を下せるという 結果が出て、

 僕も番組出演者も 驚いたものです。

 でもそれは、死刑の実情を知らず、観念的に考えているからではないでしょうか。

 番組の街頭インタビューでは、死刑を肯定しながら、

 日本の執行方法が 絞首刑であることさえ 知らない人たちもいました。

 誰が死刑を執行するのか、死刑囚はどこにいるかなどの 質問への答もおぼつきません。
 

 死刑囚は刑務所ではなく、全国7カ所にある 拘置所に収容されています。

 拘置所に設置されている 刑場は、

 高さ5メートルほどの コンクリートの建物で、外観は倉庫のようなものです。

 死刑囚は刑執行後、失禁したり 血管が切れて 血が吹き出たりするので、

 刑場の内部は 水で洗浄しやすい 作りになっています。

 刑場に入ると、中2階くらいの 吹き抜けになっており、

 右は壁、左はビニールのカーテンが 下がっています。

 カーテンを開くと、死刑囚がロープでつり下げられる 地下室が現れます。

 刑場の奥には 中2階にのぼる 狭い階段があって、

 階段の途中の壁に 押しボタンが3つ (施設によっては5つ) あります。

 死刑囚が立つ刑壇を 落とすためのボタンで、

 どれが 実際のスイッチに繋がっているか 分からないようにしてあり、

 刑務官の心理的負担を 軽減するためのものです。

 刑場の中2階に上がると、死刑囚が 最期の祈りを捧げる 祭壇があり、

 死刑囚の宗教に合わせて 仏壇や十字架がセットされます。

 祭壇の向かいの カーテンの奥には、

 1メートル四方の刑壇と、ロープを吊るす 滑車が設置されています。

 死刑囚は 祭壇で祈りを捧げたあと、手錠を掛けて 目隠しをされます。

 それから、回れ右をして カーテンの向こうへ歩かされ、刑壇に立ちます。

 同時に ロープを首に掛けられ、膝を縛られ、ロープが金具で締められます。

 そして合図によって ボタンが押されて、地下室に落ちるのです。

 2秒前後の間の 出来事だといいます。

 死刑囚は落ちる衝撃で 頸椎を損傷して、即死状態になります。

 地下室で待機していた 刑務官は、

 ぐるぐる回る死刑囚の体を 止めたりしなければなりません。

 次に二人の医官が、脈と心音を測ります。

 脈が止まってから、心臓が1~2回 鼓動することもあり、

 全て終わるのに 14~15分かかるということです。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/54108303.html
 


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