「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

BPDの9つの特徴 (1)

2013年12月24日 20時52分48秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
○ 診断基準1: 見捨てられ不安

 BPDの人は、 現実あるいは 想像上の脅威にも反応します。

 彼らは想像力に富んでいます。

 見捨てられるということは、 愛情そのものの喪失です。

 それは感情的な距離, 「一体感」 における 大きすぎる隙間です。

 BPDの人の場合、 大切な人との意見の相違は、 小さなことでも影響を及ぼします。

 感情の距離は、 何によっても引き起こされます。

 BPDの人は この距離を拒否として感じ、 必死に防衛することになってしまいます。

○ 診断基準2: 理想化と価値下げを行き来する 不安定な関係

 この思考プロセスは  「スプリッティング(分裂)」 と呼ばれます。

 それは知らぬ間に起こり、 世界, 自分自身, 親密な関係に 影響を及ぼします。

 そのため ほとんどの問題の 裏に潜んでいます。

 BPDの人は、

 ある人に対する肯定的, 否定的な感情を 調和させることができません。

 そして自分の意見を 一瞬のうちに変えることができます。

 これまで違った感じ方をしてきたことは、 記憶から消えてしまうのです。

 あるいは、

 反対に感じていたことを 思い出すことができても、 それが何故か分かりません。

 酔っぱらいのように、 馬鹿げたことをして 翌日目を覚まし、

 どうしてそんなことをしたか 分からないようなものです。

○ 診断基準3と7: 不安定な自己像と空虚感

 夫や母親などの 役割を果たすことで、 空虚感はいくらか満たされます。

 しかし子供の自立や 離婚の恐れなど、 役割が脅かされると 殻が崩れ始めます。

 実際にはBPDの人も、 中核的信念をひとつ持っています。

 「自分は価値のない人間だ」  ということです。

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
 〈監訳:遊佐安一郎〉 より〕

(次の記事に続く)
 

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