「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

併存障害 (1)

2014年01月11日 19時51分22秒 | 「BPDファミリーガイド」より

○ 併存障害

 BPDの人のほとんどは、 脳に別の障害がある「併存障害」を抱えています。

 うつ病が最も一般的で、 物質乱用, 摂食障害, 自己愛性パーソナリティ障害,

 双極性障害, 演技性パーソナリティ障害があります。

・ うつ病

 うつ病は BPDの人のほとんどに広まっており、 治療を困難にしています。

 圧倒的な悲哀, 見捨てられ不安, 強い罪悪感, 無力感, 絶望感, 無価値感が

 あります。

・ 物質乱用

 物質使用障害の人の 約3分の1がBPDでもあります。

 逆に BPDの人の半数以上が 物質使用障害をもっています。

 物質乱用と依存は、 BPDの定義の一部でもあります。

 (自己にダメージを与える衝動性)

 一時的に 感情的な痛みを和らげようとします。

 物質使用障害の専門家は、 BPDが根本要因だと 気付かないことがあります。

 BPDの人が物質を乱用すると、

 薬物療法と心理療法の 両方の有効性が 著しく低下します。

 BPDに対処する前に、 まず物質依存の治療を すべきだと言われます。

・ 摂食障害

 物質乱用が 男性に多いのに対して、 女性により多く見られます。

 危険なほど自分を飢えさせますが、

 それは自傷の代替であり、 コントロールを得るための手段とも 考えられています。

 無茶食いのあと、 嘔吐や下剤などで 食べたものを出そうとします。

 これが長期にわたると、

 胃が破裂したり、 歯がなくなったり、 死に及んだりします。

・ 演技性パーソナリティ障害

 演技性パーソナリティ障害は、 著しい自己中心性, 誘惑的な行動,

 度を超えた感情表出, 過剰な注目への要求などがあります。

 魅力を振りまき、 外見で注意を引いたりします。

 自分の欲しいものを 得られなくなるまでは。

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
 〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕
 
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