賢さは、 IQに加えて、
「感情的知性」 (EI: emotional intelligence) が
あります。
自分や人の感情を観察し、 思考と行動を導くことです。
感情的知性は、 BPDの人が どんな知的でも 他者の気持ちを感じ取れない理由を、
説明するのに役立ちます。
「EQ-こころの知能指数」 (講談社) では、
感情的知性を 5つに分類しています。
・ 自分の感情を知る
・ 感情を管理する
・ 自分自身を動機づける
・ 他者の感情を認識する
・ 人間関係に対処する
《自分の感情を知る》
BPDの人のなかには、 自分の感情を 的確に述べられる人もいますが、
その他の人は問題を抱えています。
彼らの感情は 素早くシフトします。
自分の感情と他者の感情を 分けることが難しい人もいます。
他者の困難に巻き込まれる人は、 アイデンティティに苦しんでいます。
《感情を管理する》
「感情調節困難」 が、 BPDの顕著な特徴であるのは いうまでもありません。
《自分自身を動機づける/衝動性》
動機は、 衝動的行動をコントロールする能力に 関係します。
衝動のコントロールは、 あらゆる感情のコントロールの 根本にあります。
感情は 衝動的な行動に繋がるからです。
(次の記事に続く)
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕