「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

脱法ハウス (2)

2013年07月02日 21時10分07秒 | Weblog
 
 (前の記事からの続き)

 ある脱法ハウスが 違法住宅として閉鎖が決まり、

 退去が命じられましたが、 住民がそれに応じられず、

 退去中止の仮処分を 裁判所に申し立てるという 問題が浮かび上がりました。

 脱法ハウスは賃貸借契約がなく、 居住者の権利や安全が 守られません。

 ただし 契約の形がどうであれ、 住居として利用している 実態がある以上、

 民法などによって 住民は保護され、 強制的に追い出すことは できないといいます。

 貸主が、 ここは住宅ではなく 勝手に人が住んでいるのだと 言い張ったとしても、

 救済する方法はあるとのこと。

 現行法では 住居かオフィスかなどの 解釈が曖昧で、

 管轄する自治体は 手が出せないため、

 隙間だらけの 関連法の問題が指摘されています。

 脱法ハウスの実情は 明らかになっておらず、 氷山の一角だといいます。

 シェアハウスの定義も はっきりしておらず、

 共有のキッチン, トイレと、 極狭の個室を

 シェアハウスと称しているケースも多く、 問題になっているとか。

 シェアハウスの運営は 利鞘がいいのだといいます。

 例えば 5万円のワンルームを二部屋に分け、

 一部屋を2.5万ではなく 3.5万で貸し出すのだそう。

 増殖する脱法ハウスの背景には、 蔓延する貧困があります。

 通常の住居に入る 余裕のない人が、 手続が簡単で安い物件に 誘われる。

 脱法ハウスは そんな弱みにつけこむ、 「新手の貧困ビジネス」 だと。

 実体が伴わない 景気対策や、 生活保護を利用しにくくなる 改悪なども懸案です。

 劣悪な住居環境の 改善が求められますね。