ノン・ボーダーラインの人と 一口に言っても、 立場は一様ではないでしょう。
しかし本質的には、 皆さん 同じようなことを経験しています。
皆さんは、 「感情が事実を作り上げる」 「否認」 「分裂」 「合理化」
「鬼ごっこ、 お前が鬼だ」 「全てお前のせいだ」 という ゲームのなかで、
知らないうちに ボーダーの人の相手をしてるのです。
「ようこそオズへ」 〔*注〕 では、
新しいメンバーからのメールは、 たいてい 次のような書き出しで始まります。
「私と同じ経験をしてきた人が こんなにも沢山いるなんて 信じられません」
〔*注: ランディ・クリーガー氏が運営する、
ノン・ボーダーラインのための ネット上のサポートグループ。〕
皆さんのパートナーは 「ボーダーラインのめがね」 で、
全てのものを歪めていているのです。
それでも皆さんは、 罪悪感, 悲しみ, 空虚感に駆られているかもしれません。
済んだことで 自分を責めているのではないでしょうか。
皆さんは、 パートナーと間で 抱いていた夢を失ってしまったのです。
愛情は失われていませんが、 信頼は消えてしまいました。
でもこれは、 皆さんの力では どうしようもないことだったのです。
ボーダーの人との生活は、
希望や自己イメージに必要なものを 無理やり奪ってしまいます。
私たちにも感染し、 引きずり下ろそうとします。
けれどもその一方で、
自分の中の忍耐力, 思いやり, 優しさ, 品性を感じさせてくれるでしょう。
ノン・ボーダーラインの人は、 人に何かを与えられる 素晴らしい人たちです。
恋愛関係で責任を背負い込み、 一方的に与えてばかり という人が多いのです。
しかし皆さんが パートナーの障害に深く関わるほど、
彼らを救うのは難しくなります。
皆さん自身の感情を検討し、 選択肢を見極め、
自分の感情を ボーダーの人の感情から 引き離すことが必要です。
物理的, 感情的に距離を置き、
「呑み込まれてしまわないこと」 が重要なのです。
〔 「愛した人が BPDだった場合のアドバイス」
星和書店 (ランディ・クリーガー) 〕 より