「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界性人格障害の心理的メカニズム--無意識の防衛機制

2006年07月20日 17時52分32秒 | ボーダーに関して
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/37808863.html からの続き)

 ボーダーの人たちと同じように、人は皆 常に「投影」を行なっています。

 己の非を人に押しつけたり、虫の居所が悪いときは 人様の善意もしゃくに触ったり、

 自分で勝手に 誰かに当て込んで 結果的に怒ったり 傷ついたりします。

 そのため コミュニケーションに差し障りが出てしまいます。

 我々は ボーダーの人のひな型です。

 身をもって反省したり 悔い改めたりすることができないと、

 自分を棚に上げて 他人を叱責するわけです。

 人を一面だけで見てしまったり、立腹して我を失ったり、

 自分のことが分からなくなったり というのも、万民共通の課題です。
 

 「投影」の他にも、人間には 無意識に自分をかばおうとする

 心理学的な防衛機制がいくつかあります。

 不利益なことは認めようとしない 「否認」。

 自分を正当化しようとする 「合理化」。

 白か黒かのラベルを貼って安心する 「分裂」など。

 そのようにしないと 自分の安全が脅かされ、立っていられなくなるからです。

 どれも 自分のネガティブな部分を 見据えることができない、

 人間の弱さから来るものです。

 ボーダーの人は 特にこれらの性向が顕著なのです。

(続く)