「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

木下あいりちゃん殺害事件判決(1)

2006年07月03日 18時59分31秒 | 凶悪犯罪と心の問題
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/37055938.html からの続き)

 木下あいりちゃん殺害事件の 一審判決が、

 明日 広島地裁で出されるそうです。

 あいりちゃんの父親・健一さんは、検察が死刑を求刑した 翌日の新聞を見て、

 性犯罪や 事件の悲惨さのことが あまり書かれていない、と思ったそうです。

 このままでは、判決が下りたときも 同じような記事で終わってしまい、

 あいりちゃんや 性犯罪で苦しんでいる他の人たちにも、

 申し訳ないと思った といいます。

 なぜ 死刑が求刑されなければならないのか、それを世の中に理解してもらうには、

 性犯罪の内容も できるだけ報道することを、健一さんは求めたわけです。

 
 殺人事件で 被害者が一人のとき、従来の判例では 

 死刑判決はほとんど ありませんでした。

 しかし 被害者が幼い少女である場合、全く落ち度がなく,抵抗力もない

 という理由から、厳しい刑を科する必要性も 唱えられているようです。

 現在の刑法は 明治時代に制定されたものであり、財産などを守ることが中心で、

 女性の性の侵害は 重きが置かれていませんでした。

 もし 明日の公判で 死刑判決が下されたら、

 日本の死刑判断基準を 大きく変える判例になるでしょう。

 ただし、ヤギ被告に死刑判決が下されると、

 年間100人単位の死刑囚が 出ることになるといいます。

 感情的に流れるのではなく、今一度 慎重になる必要があるでしょう。

 
 殺害現場となった ヤギ被告のアパートは、現在は取り壊されて 駐車場になっています。

 地元では、現場を見て 精神状態が不安定になる人もいるそうで、

 その点では アパートがなくなったことは 良かったのでしょう。

 反面、事件が風化してしまうことが 懸念されます。

 ともあれ、明日の判決に注目したいと思います。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/37157659.html