北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「姥目樫の目立つ邸宅」について。---------
“姥目樫(うばめがし)”は、ブナ科コナラ属に分類される常緑広葉樹の1種。別名/イマメガシ(今芽樫)/ウマメガシ(馬目樫)。日本産の常緑のカシ類では特に丸くて小さく/硬い葉をもつ樫(カシ)とのこと。---------
暖地の海岸近くの山地に多く生える。単木で育てば/15mを越える高木になるが/生育環境により通常は/5m前後の低木になる。よく枝分かれして繁るため/生垣として使われる。-----------
ウバメガシは材質が緻密で硬いことから/焼き鳥/鰻の蒲焼/炭焼焙煎コーヒーに使われる“紀州/備長炭(びんちょうたん)”の材料になることでも知られる。---------
此処/近鉄奈良線最寄駅から徒歩7分辺りの邸宅で/毎日庭仕事に忙しいご主人が道路側から/庭木の剪定をされている処に出会った。---------
お住まいの佇(たたず)まいは洋館仕立てであり/付近では一際(ひときわ)目立っている。--------
ご主人に/柵際のこんもりとした庭木の樹種を尋ねると“ウバメガシ”とお答えになった。----------
以前は北側のバス道に面して/敷地面までの石段アプローチ(3m)だったのを/南側の裏道を玄関にして道路面と敷地面の段差を無くしたのだそうだ。--------
洋館で南面の広い庭/処々にディズニーキャラクターの様な/石膏像を並べて/賑やかで楽しそうなお庭となっている。其処で“ウバメガシ”だけが特異に思えたので/樹種を尋ねたのだが。刈り込みが3段に仕上げてあり/ウバメガシの産地の和歌山県にでも所縁のあるお宅なのだろうと思った。