北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「始まりの国/淡路と陰の王国/大阪~古代史謎解き紀行(関裕二著・新潮文庫2018刊)」を読んだ。関裕二(せきゆうじ1959生れ)氏は、大阪の辻調理師学校に1年間通ったそうである。現在は独学で学んだ古代史の論客であり、歴史作家でもある。学者然としたり、文藝を鼻に掛けたりしないので、ファンも多いようである。「始まりの国/淡路と陰の王国/大阪」は、“古代史謎解き紀行”という名のシリーズ本であり、司馬遼太郎張りの“街道を行く”を真似ているかのようである。-----
多分、堺市が世界遺産に仁徳天皇陵(大山古墳)を推していることから、大阪の話題は売れると見て早速に出版企画されたものであるようだ。古代史と銘打ってはいるが、時代は古代に係わらず彼方此方飛んでいる。脈絡もなく繋がりの無い話が続出する。でも関裕二ファンなら許せるのだろう。-----
関裕二氏のように一定のファンを獲得すると冒険をしないというか、過激な古代史論議は避けているように見えた。嘗ての梅原猛もそうだったのだが、日本史を専門・活動舞台とする人達は若い時は別として年齢を重ねると、言葉を濁して、日本の古代が朝鮮半島と緊密に繋がっていたことを咋(あからさま)に書かないようになると感じた。関裕二氏にしても、結構腰砕けではないかと残念に思った。有名になると国粋主義者の走狗が怖いようです。
「始まりの国/淡路と陰の王国/大阪~古代史謎解き紀行(関裕二著・新潮文庫2018刊)」を読んだ。関裕二(せきゆうじ1959生れ)氏は、大阪の辻調理師学校に1年間通ったそうである。現在は独学で学んだ古代史の論客であり、歴史作家でもある。学者然としたり、文藝を鼻に掛けたりしないので、ファンも多いようである。「始まりの国/淡路と陰の王国/大阪」は、“古代史謎解き紀行”という名のシリーズ本であり、司馬遼太郎張りの“街道を行く”を真似ているかのようである。-----
多分、堺市が世界遺産に仁徳天皇陵(大山古墳)を推していることから、大阪の話題は売れると見て早速に出版企画されたものであるようだ。古代史と銘打ってはいるが、時代は古代に係わらず彼方此方飛んでいる。脈絡もなく繋がりの無い話が続出する。でも関裕二ファンなら許せるのだろう。-----
関裕二氏のように一定のファンを獲得すると冒険をしないというか、過激な古代史論議は避けているように見えた。嘗ての梅原猛もそうだったのだが、日本史を専門・活動舞台とする人達は若い時は別として年齢を重ねると、言葉を濁して、日本の古代が朝鮮半島と緊密に繋がっていたことを咋(あからさま)に書かないようになると感じた。関裕二氏にしても、結構腰砕けではないかと残念に思った。有名になると国粋主義者の走狗が怖いようです。