奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2380)

2023-02-28 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「環境DNA入門~ただよう遺伝子は何を語るか(源利文著・岩波科学ライブラリー2022刊)」を読んだ。源利文(みなもととしふみ1973生れ)氏は、1997京大(理学部/生物科学専攻)卒/1999同大学院修了/2003同大学院(理学研究科)博士後期課程修了/博士(理学)。専門は魚類の視覚生理生態学/体内時計の分子メカニズム/感染症の生態学。最近はマクロ生物の環境DNA分析を主に研究している。2021より神戸大学(人間発達環境学研究科)教授。神戸大学女子バレーボール部顧問。---------

この本「環境DNA入門」の目次は次の通り。“DNAは漂う(生物の遺伝を担うのはDNAとRNA/生き物はDNAを出している/世界はDNAで満ちている)”、“環境DNAの発見(微生物をごっそり分析/PCR法による遺伝子の増幅/池の水からカエルのDNA)”、“居るか居ないか・どれだけ居るか(環境DNA分析事始め/外来種ブルーギルを追え/オオサンショウウオ/舞鶴湾にマアジは何匹)”、“川毎/国毎/時空も超えて(そこに居るもの全部を調べる/驚異のMiFish /琵琶湖に魚は何種/感染症リスクは何処にある/堆積物から過去を復元)”、”漂うDNA/未来へ(繁殖は何時何処で/環境DNAの新鮮さを測る/空気中を漂うDNA/下水から新型コロナウイルスを検出)”---------

この本「環境DNA入門」の内容紹介文は次の通り。魚も/カエルも/私たちも/DNAを撒き散らしながら生きている。生き物たちが”其処に居た”痕跡。環境DNAは/生物研究の新たな扉を開きつつある。川や海の水を/汲(く)めば/其処に棲む魚が分かり。葉っぱに残された食(は)み跡から/犯人が分かる。分析の黎明期を知る著者が/その驚くべき可能性を臨場感たっぷりに語る。----------

源利文氏は、48歳で神大教授となられた俊英だ。生物科学研究の道具/DNA検出技法の進展に伴って/この研究分野の将来性はとても高く広いようだ。何かに絞り込んで研究成果を上げれば/名を残せるし/教えるだけでは/教科書著者で終わる。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2379)

2023-02-27 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「部下を育ててはいけない(田端信太郎著・SB新書2021刊)」を読んだ。田端信太郎(たばたしんたろう1975生れ)氏は、慶応大学(経済学部)卒、NTTデータを経てリクルートへ/フリーマガジンを立ち上げた。2005ライブドア入社/livedoorニュースを担当。2010より/Webサイトとデジタルマガジンの収益化を目指す。2012LINE 執行役員となるも2018退社。その後ZOZOで2019

まで働く。現在はオンラインさろん“田端大学”塾長を称している。---------

この本「部下を育ててはいけない」の目次は次の通り。“リーダーは部下を育ててはいけない(部下を育てる/部下を取り替える/手柄を褒める/悪いことだけ報告させる)”、“リーダーは人を動かしてはいけない(人を動かす/人が動き出す/監督する/応援する)”、“リーダーは解決策を持たなくていい(問題を解決する/示唆を与える/論理的に考え決断する/土壇場で感覚に頼る)”、“リーダーは管理してはいけない(管理する/ポーズをとる/細かく指示を出す/放任してしまう)”、“リーダーは好かれるだけが能じゃない(友好関係を保つ/激論を戦わせる/他部署の役職者に文句を言う/事前に保険をかける)”---------

この本「部下を育ててはいけない」の内容紹介文は次の通り。部下を育てるために/しっかりと教え/手柄を立てれば褒め/時には叱る。これまでのリーダーの大半が/良かれと思って遣って来たことである。これらがかえって/リーダー自身の首を絞めている。価値観も考え方も違う中で/部下全員が等しく育つなんて事は有り得ない。限りある時間の中で/チームの成果を最大化せねばならないリーダーに/育て甲斐の無い部下の育成にかける時間などない。---------

田端信太郎氏は、46歳まで仕事をする中で/比較的新しい企業活動をする会社で働いて来られた。有能な人だけが生き延びていく事業体だから/出来ない奴は見捨てるしかなかったのだろう。この傾向は/今の時代/既存企業にも蔓延(まんえん)してきているのだと思った。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2378)

2023-02-26 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「大学大崩壊~リストラされる国立大/見捨てられる私立大(木村誠著・朝日新書2018)」を再読した(?)。木村誠(きむらまこと1944生れ)氏は、早大(政経学部/新聞学科)卒、学習研究社に入社。“高校コース”、“大学進学ジャーナル”の編集に従事した。現在も“学研進学情報”などで活躍。----------

この本「大学大崩壊」の目次は次の通り。“はじめに(大学の崩壊が始まる)”、“質か量かを迫られる有名私大/あがく地方私大”、“研究費確保に疲弊する国立大学”、“使い捨てのポスドク/非常勤講師”、“奨学金返済問題と云う時限爆弾”、“グローバル化の実態は留学生頼み”、“1校しか認可されなかった専門職大学”、“情報公開で明らかになる不都合な真実”---------

この本「大学大崩壊」の内容紹介文は次の通り。大学が殺される/疲弊した全国の大学は/国立も私立も/多くが崩壊寸前だ。有名校も安閑としてはいられない。最新データを駆使して/その病巣を抉(えぐ)る。関係者には不都合な数値も分析し/駄目大学/お薦め大学を実名で明らかにする。OB/受験生/保護者必読。量か質かを迫られる私立大学/競争に疲れ切った国立大学/将来不安に苛まれるポスドク(博士研究員)や非常勤講師。留学生頼みのグローバル化や/奨学金を過大に借りる学生激増も/大学の屋台骨を揺るがす。そんな中で/奮闘を続ける大学/学部も確かにある。全て実名/最新データで明と暗を解明する。

木村誠氏は、執筆当時74歳であり/最新データに基づくと謳(うた)っている本だが/受験本&受験雑誌の編集の現役ではなさそうなので/少し心配だが/大まかな意味合いで/大学受験に臨む人/関係者には、藁をも掴む心境の場合もあるだろうから/気休めに読むのも良いのだろうと思った。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2377)

2023-02-25 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「繊細さんの幸せリスト~今日も明日もいいことがみつかる(武田友紀著・ダイヤモンド社2020.4.8刊)」を読んだ。武田友紀(たけだゆき1983生れ)女史は、九大(工学部/機械航空工学科)卒/大手メーカーで研究開発に従事後、HSP(とても敏感な人)専門カウンセラーとして独立。著書に“気がつきすぎて疲れる/が驚くほどなくなる/繊細さんの本(飛鳥新社)”、“繊細さんが/自分のまま/で生きる本(清流出版)”がある。ラジオ&テレビ出演/講演会/トークイベントでHSPの認知度向上に努めている。---------

この本「繊細さんの幸せリスト」の目次は次の通り。“序章(繊細さんってどんな人/先ずは自分の幸せのために活かそう)”、“感じる幸せ(感じる幸せを伸ばすには/心満たされる空間を見付けよう)”、“直感の幸せ(人生のトキメキをUPさせ/想定外の未来へ自分を運ぶ/一見関係ない物事も一本の道に繋がっている)”、“深く考える幸せ(一人静かに世界と繋がる/アウトプットする/人生の転機には内面に向き合う時間を大切に)”、“表現の幸せ(本当の自分で人と繋がる/SNSは繊細さんと相性がいい/創作が止まったあなたへ)”、“良心の幸せ(遣りたい事を遣ることで/周りの人を笑顔にする/事故や事件/災害のニュースが辛い時は)”、“共感の幸せ(分かり合うを手放して/色んな人と笑い合う/繊細さんは聞き上手/雑談が苦手なのは何故)”--------

この本「繊細さんの幸せリスト」の内容紹介文は次の通り。あなたの繊細さは幸せを感じるための素敵な才能。話題の“HSP(とても敏感な人)専門カウンセラー”が“繊細さんだから”深く味わえる日々の幸せを教えます。感じる力の強い/繊細さんへ。あなたの繊細さは幸せの素。---------

武田友紀女史は、旧帝出身の有能な理系女であり/商品開発部門で長時間労働をした挙句/6年で燃え尽き/2年の休職を挟んで職場復帰した。そこで自身のHSPが開花して/HSP性格の人の社会でのその性質の活かし方を指南する仕事を始めることになったとのこと。普通は“木を見て森を見ず”で実働に支障が出るタイプが多いのだが/そう云う人を上手に活かす方法を発見したと仰っている。面白い本である。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2376)

2023-02-24 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「物語のなかとそと(江國香織著・朝日文庫2021刊/2018版の文庫化)」を読んだ。江國香織(えくにかおり1964生れ)女史は、目白学園女子短期大学(国文学科)卒/アテネフランセを経て/デラウェア大学に留学。1987“草の丞の話”で小さな童話大賞/1989“409ラドクリフ”でフェミナ賞/1992“きらきらひかる”で紫式部文学賞/2002“泳ぐのに安全でも適切でもありません”で山本周五郎賞/2004“号泣する準備はできていた”で直木賞/2007“がらくた”で島清恋愛文学賞/2010“真昼なのに昏い部屋”で中央公論文芸賞/2012“犬とハモニカ”で川端康成文学賞/2015“ヤモリ・カエル・シジミチョウ”で谷崎潤一郎賞を受賞。--------

この本「物語のなかとそと」の目次は次の通り。“書くこと(無題/秘密/飛ぶ教室のこと/パンのこと/食器棚の奥で/2009年の日記/地味な小説/運ばれてくるもの/透明な箱/一人だけでする冒険/神秘のヴェール)”、“読むこと(読書ノート/模索と判断/自由/マーガレットワイズブラウン/奇妙な場所/川上さんへの手紙/絵本の力/本たちのつくる陰影の深さ/ちいさなうさこちゃん/此処に居続けること/代官山の思い出/最近読んだ本/近況報告/ロアンの中庭)”、“その周辺(散歩/上海の雨/所有する街/絃楽器の音のこと/子共の周辺/遠慮をしない礼儀/インド料理屋さん/お粥/旅のための靴/蕎麦屋奇譚/彼女はいま全力で)”、“解説(町屋良平)”--------

この本「物語のなかとそと」の内容紹介文は次の通り。著者の日常は現実の時間よりも/物語の中にいる時間の方が長い。散歩も旅もお風呂も/その延長の中にある。創作と生活の秘密が紐解かれるスリリングな散文集。--------

江国香織女史のこの本「物語のなかとそと」は、既に大成して来られた作家のエッセイストとしての開花が/見受けられる作品である。“大説ないし小説”を書けなくなった作家が晩年を/随筆家(エッセイスト)として再スタートすると云う/世間の例に漏れない江國香織女史の今の姿だと思った。

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