奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界いさの街(その2762)

2024-04-30 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

近鉄奈良線が奈良県北中部を東西に貫いている大規模住宅団地には/京阪神へ通うサラリーマン家族(100万人)が住んでいる。-------

様々な住宅団地の集合体であり/その多くが成熟しており/今も開発を続けている住宅団地は数少ない。---------

近鉄奈良線沿線で最も有名な住宅団地は学園前住宅地であり/その名は東京にまで知れ渡っている。---------

学園前住宅地に接してその北辺に/登美ヶ丘住宅地が今も数少ないが販売されてはいる。しかし新規住宅地の地価は/バブル期の2分の1に下落しているけれども/給与が増えず/税負担の厳しいサラリーマンには手が出ないようだ。----------

そうした中/近鉄グループの不動産会社では/昨今希望価格で売れることは殆どないので/土地や家屋を仲介するのではなくて/先ずは査定の上で買い取り/ある種再開発をして/売り出す手法を編み出している。---------

最寄駅に近い処では/敷地が360坪のお邸であれば/古家は解体し敷地を6等分して/60坪×6区画に整地し/手頃な価格で売り出すのである。---------

最寄駅から徒歩30分圏内の住宅地の住人は既に高齢化が進んでおり/無住のお宅も数多く散見される。--------

相続があると財産分けのために売り出され/それを近鉄不動産などが買い取り/更には住友林業や積水ハウス/大和ハウス/一条工務店/イムラ工務店/泉北ホームなどの住宅メーカーが完成度の高い素敵な小邸宅を建設し売り出すことになる。-------

小邸宅は総2階のマッシブでキュービクルとも云えるタイプのまるで立方体のような形が多く。断熱効果の良さが優れているのだとか。内部はきっと/キャンピングカーのような居心地の良い/空間を構成しているに違いないと思いつつ眺めている此の頃です。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2761)

2024-04-29 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「日本製鉄名誉会長/三村明夫/私の履歴書」を読んだ。---------

日経新聞の私の履歴書には世に出た様々な人士の回想録が月替わりで掲載されるので/楽しみに読むことが多い。特に/幼少期の育ち(生育環境)に興味を抱いて読むことが多い。後半になると/当然だろうが/自慢話が多くなるので/興味はやや薄らぐ。生家の家系であるとかが詳しく書かれていると/“生れか育ちか”の事例に接するようであり/然(さ)もありなんと納得することが多い。-----------

三村明夫(みむらあきお1940生れ)氏は、教育熱心な家庭に三男として生まれ/中学校までは群馬大付属に通った。当然にして群馬県随一の進学校/群馬県立前橋高校に進み/東大(経済学部)卒。富士製鉄入社/1970新日鉄誕生/社内教育でハーバード大学留学/1972同大学院(ビジネススクール)修了。大分製鉄所勤務/冷延鋼板輸出/自動車用鋼板営業を担当。2001フランス鉄鋼メーカー(アルセロールミタル)との提携を纏めた。2003社長就任。社長任期中/中国の経済成長を受けて業績回復。2008会長就任。2013~名誉会長。---------

“鉄は国家なり”の/官営工場であった八幡製鉄と富士製鉄であり/天下の新日鉄/日本製鉄である。何苦労無く/これまで日本経済の中枢にあったものと思っていたが/三村明夫氏の私の履歴書を読むと/プラザ合意(1985.9.22)からの/長きに亘る日本経済の低迷期はジェットコースターのように/新日鉄の巨体をも揺さぶった。その大変な舵取りを/高炉の休止と従業員の大削減(リストラ)で乗り切って来られた。軽薄短小の産業は海外に移転したが/明治以来の重厚長大の産業は辛うじて日本に残ったと思った。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2760)

2024-04-28 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「空海~密教のルーツと曼荼羅世界(2024.4.13~6.9/奈良国立博物館)」が開催されている。---------

触れ込みの紹介文は次の通り。空海の生誕1250年を記念して/奈良国立博物館の総力を挙げた展覧会を開催する。“虚空尽き/衆生尽き/涅槃尽きなば/我が願いも尽きなん(性霊集/巻第8)“、直訳は”この世の全ての物が消滅し/仏法の世界が尽きるまで/私は人々が救われることを願い続ける“となる。空海が人々を救うために辿り着いたのは/密教でした。本展では/空海が齎(もたら)した密教の国際的なルーツを辿ると共に/空海が伝えた曼荼羅(まんだら)の世界を展示し/その偉業を顕彰する。----------

仏教各派(13宗派)の教えの中で/他の顕教に較べて密教の教えは全く以(もっ)て分(わか)り難(にく)い。密教の密教たる所以(ゆえん)でもあるのだが。だから/こうした博物館の催しを通して/幾らかでもその説く処を知り得るのであれば/申し分ないと思われる。--------

一子相伝(いっしそうでん)のため/密教修行に身を委(ゆだ)ねゞば/その護法を会得することは難しい。----------

秘密好きな趣味人を狙って/奈良博では/空海展を企画されたようだ。インバウンド(訪日旅行)で奈良公園を訪れる外国人観光客が/途中にある奈良国立博物館に立ち寄るかどうか/興味が湧くけれど/多分恐らくその可能性は低いに違いない。何故なら/東大寺の巨大な毘盧遮那(びるしゃな)仏と/公園の愛らしい鹿に心奪われて/予定の時間はお終(しま)いだろうから。-------

では/日本人に於いてをや/空海展は人気となるであろうか。

それは/五智如来坐像や曼荼羅の美術品を見た処で/それに潜む密教の真髄を見通せるかと云うと心許ない。信教の自由が憲法で保障されているが故に/部外者が個々の宗教の教えに踏み込んではならないと云う/縛りがあるのかも知れない。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2759)

2024-04-27 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「子どもを壊さない中学受験(ボーク重子著・KADOKAWA2024刊)」を読んだ。---------

ボーク重子(Borkしげこ1965生れ)女史は、1998英国の大学院(現代美術史)で修士号取得。同年/1998渡米/結婚し娘を出産。非認知能力育児に出会い/自身の育児に活用。娘スカイが/18歳の時に/全米最優秀女子高生に選ばれ/コロンビア大からマッキンゼーへ/現在はロースクールに在籍中。女史は、全米日本各地で子育てや自分育てに関するコーチングを展開中。---------

この本「子どもを壊さない中学受験」の内容紹介文は次の通り。

受験×非認知能力で最高の成功を勝ち取る/我が子を上手に導けるようになる3週間チャレンジ。受験とは自己肯定感/やり抜く力/主体性を高め/我が子を成長させ/子どもの将来や人生を豊かにする力(=非認知能力)を身につける絶好のチャンス。テストや受験の結果を責めたり/子ども自身を否定したり/比較したりする子どもを壊す受験になってしまっては/元も子もない。

“中学受験は親の受験”とも言われるほど保護者の影響力が強いもの。親にも覚悟と準備が必要となる。本書は“合格することだけをゴールにしない”に目を向けられるよう/親の意識を改革するワークが/3週間で出来る画期的な本。最愛の我が子と中学受験を乗り切るために/必須の一冊です。---------

ボーク重子女史は、英米を股に掛けて/子育てのノウハウを発信しておられる。58歳となられ/愛娘の成長も著しく/益々元気一杯の様だ。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2758)

2024-04-26 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「身近な植物の賢い生きかた(稲垣栄洋著・ちくま文庫2023刊/2013版の文庫化)」を読んだ。---------

稲垣栄洋(いながきひでひろ1968生れ)氏は、岡山大学大学院(農学研究科/雑草生態学)修了/農学博士。農林省(静岡県農林技術研究所)を経て、静岡大学教授。著書に“身近な雑草の愉快な生きかた/身近な野菜のなるほど観察録/身近な虫たちの華麗な生きかた/身近な野の草(日本の心)/植物はなぜ動かないのか/雑草はなぜそこに生えているのか/イネという不思議な植物/はずれ者が進化をつくる/ナマケモノはなぜ怠けるのか/たたかう植物”など多数。---------

この本「身近な植物の賢い生きかた」の目次は次の通り。“病原菌とのミクロの戦い(植物の防御システム/活性酸素で反撃/抗酸化物質の活躍)”、“昆虫の食害からの防衛(ハーブの香りも植物の毒/昆虫の食欲を無くす物質/植物のSOS信号)”、“アリを巡る植物の暮らし(アリを用心棒にする植物/複雑な共生関係/一体誰が得なのか)”、“植物の体内に同居する共生菌(悪の陰謀/自ら鳥に食われるカタツムリ/赤の女王仮説)”、“マメの根に住み付く根粒菌(痩せた土地でも育つ豆類)”、“芽生えの科学(すごい発芽のエネルギー)”、“乾燥に強い植物のシステム(夏は光合成の真っ盛り)”、“植物に潜む暗号(ヒマワリの種に隠された数列)”、“他者を利用する植物(右巻き/左巻き)”、“花と昆虫の駆け引き(甘い蜜はサービス品)”、“花の色に隠された秘密(虫が好む色)”、“全ては受粉のために(風媒花/虫媒花)”、“植物を老化させるホルモン(エチレンは植物の信号)”、“紅葉が赤く染まる理由(濡れ落ち葉の思い)”、“植物の冬の過ごし方(地下深く伸びる根っこ)”、“植物のフィトンチッド(都会は人間が作った森)”、“現代に残る古代植物(銀杏は生きた化石)”----------

稲垣栄洋氏は、圧倒的な事例研究を通じて/植物のしたたかな生存戦略を展開されている。ある種の博物学者なのだろうが/今時の生化学的視点も外さずに確りと解説をされている。優れた学者のお一人に違いないと思った。

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