奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2594)

2023-09-30 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「母親になって後悔している(オルナドーナト著&鹿田昌美訳・新潮社2022刊)」を読んだ。オルナドーナト(Orna Donath)女史は、イスラエルの社会学者(博士)/社会活動家。テルアビブ大学で人類学と社会学の修士号/社会学の博士号を取得。2011親になる願望を持たないユダヤ系イスラエル人の男女を研究した初の著書“選択をするイスラエルで子どもがいないこと”を発表。2冊目となる本書が2016刊行されると/大きな反響を巻起し/世界で翻訳された。鹿田昌美(しかたまさみ)女史は、国際基督教大学卒。小説/ビジネス書/絵本/子育て本など70冊以上の翻訳を手掛ける。翻訳書に“世界を知る101の言葉/今の科学で絶対いいと断言できる最高の子育てベスト55/人生を変えるモーニングメソッド”がある他、著書に“自宅だけで此処まで出来る子ども英語超自習法”がある。------------

この本「母親になって後悔している」の目次は次の通り。“はじめに(後悔について話す時/私たちたちは何について話しているのか/研究について/本書のロードマップ)”、“母になる道筋(社会の指示VS女性自身の経験/自然の摂理または選択の自由/意志に反して母になることに同意する)”、“要求の多い母親業(良い母親と悪い母親/彼らは常に母親像を追いかけている/母性のアンビバレンス)”、“母になった後悔(誰の母でもない自分になれたら/時間と記憶/後悔取り消せないことを元に戻したいという願い/後悔と生殖と母性の駆け引き/後悔は母になったことであり子どもではない)”、“許されない感情を持って生きる(過去の私と今の私/トラウマ的な体験としての母/母性愛の絆と束縛/世話をする義務/父親は何処にいる/子どもと離れて暮らす)”、“でも/子どもたちはどうなる(子どもたちは知っているの/後悔について沈黙することで子どもを守る)”、“主体としての母(後悔から学ぶ/母であることの満足度条件だけが問題なのか/客体から主体へ/人間としての母/関係性としての母/エピローグ)”-----------

この本「母親になって後悔している」の内容紹介文は次の通り。時間を巻き戻せたら/再び母親になることを選びますか。23人の女性にインタビューし社会常識の中で見過ごされてきた切実な想いに丁寧に寄り添った画期的な書。----------

著者も訳者も二人三脚のようで面白い本だと思った。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2593)

2023-09-29 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「創造性はどこからやってくるか~天然表現の世界(郡司ペギオ幸夫著・ちくま新書2023刊)」を読んだ。郡司ペギオ幸夫(ぐんじぺぎおゆきお1959生れ)氏は、東北大学(理学部)卒/同大学院(理学研究科)博士後期課程修了/理学博士。神戸大学(理学部/地球惑星科学科)教授を経て、早大(基幹理工学部/表現工学科)教授。----------

この本「創造性はどこからやってくるか」の目次は次の通り。“天然表現から始めるか”、“外部へ出るために”、“作品における穴”、“脱色された日常”、“虫でも人でもない痕跡”、“完全な不完全体”、“痕跡候補資格者”、“創造性は何処から遣って来るか”------------

この本「創造性はどこからやってくるか」の内容紹介文は次の通り。考えてもみなかったアイデアを思い付く。急に何かが降りてくる。その時/人間の中で何が起こっているのか。まだ見ぬ世界の/“外部”を召喚するためのレッスン。何も閃(ひらめ)かない/ネタ切れ/考えが浮かばない。頭が硬い/センスに自信が無い。悩んでいても良いアイデアは湧いてこない。それは不意に降りてくるものだ。従来の科学モデルでは説明できない想定外で不気味なものを思い付き/作り出そうとする、計算不可能な人間の創造力。それは何処から遣って来るのだろうか。生命科学/哲学/文学から芸術理論までを自在に横断し/著者自らも制作を実践することで見えてきた/想像もつかない世界の外部を召喚するための方法。-------------

郡司ペギオ幸夫氏は、東北大卒であり、宮澤賢治なみの創造力を発揮なさっているようだ。でも新書を著すのなら凡人にも理解できるものが良いと思わせられた一冊でした。苦言すると/理論物理学者がアートに逃げてはいけない。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2592)

2023-09-28 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「女性不況サバイバル(竹信三恵子著・岩波新書2023刊)」を読んだ。竹信三恵子(たけのぶみえこ1953生れ)女史は、ジャーナリスト/和光大学名誉教授/元朝日新聞記者。NPO法人官製ワーキングプア研究会理事。2009貧困ジャーナリズム大賞受賞。“ルポ雇用劣化不況”で2009日本労働ペンクラブ賞受賞。2022“賃金破壊”で日隅一雄/情報流通促進賞特別賞。----------

この本「女性不況サバイバル」の目次は次の通り。“序章(女性発/の見えない脅威)”、“夫セーフティネット/と云う仕掛け”、“ケアの軽視/と云う仕掛け”、“自由な働き方/と云う仕掛け”、“労働移動/と云う仕掛け”、“世帯主主義/と云う仕掛け”、“強制帰国/と云う仕掛け”、“新しい女性労働運動の静かな高揚”、“終章(沈黙の雇用危機/との闘い方)”----------

この本「女性不況サバイバル」の内容紹介文は次の通り。コロナ禍は/“ケアする性”を直撃した災害でもあった。世界各地で“女性不況”と課題視されたにも関わらず/何故/日本の女性たちの雇用危機は無いことにされ/放置されてきたのか。社会に埋め込まれた“不可視化と沈黙”を生み出す6つの仕掛けを浮き彫りにし/女性たちの模索を辿る。危機は未だ終わっていない。-----------

竹信三恵子女史は、1976東大(文学部/社会学科)卒。朝日新聞入社/経済部/シンガポール特派員/学芸部デスク/同総合研究センター研究員/CSテレビ解説委員/2007同労働担当編集委員/2011和光大学(現代人間学部)教授/2019退任。---------

竹信三恵子女史の活躍された時代は/東西冷戦の最中で/自由主義陣営も修正資本主義を唱えて/共産主義の利点を幾らか社会政策に取り入れていた。だがソ連が崩壊すると/剥き出しの新自由主義が猛威を振るう社会になってしまった。その両方を新聞社で取材されてきた竹信三恵子女史の無力感がこの本に書かれているのだろうと思った。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2591)

2023-09-27 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「竹取工学物語~植物にものづくりを学ぶ(佐藤太裕著・岩波科学ライブラリー2023刊)」を読んだ。佐藤太裕(さとうもとひろ)氏は、1997北大(工学部/土木工学科)卒/2002同大学院(工学研究科/社会基盤工学専攻)博士後期課程修了/博士(工学)。北大(工学研究科)助手/助教/同大学(北方圏環境政策工学部門)准教授を経て、北大(工学研究院)副研究院長/機械宇宙航空工学部門教授。-----------

この本「竹取工学物語」の目次は次の通り。“竹取の翁は優れたエンジニアだった”、“竹の節がもつ力学的役割”、“竹の維管束がもつ力学的役割”、“植物の茎や枝の断面が丸であるのは当たり前”、“植物が高さを稼ぐための工夫”、“しなり/と/形を利用した先人たちの智恵と技術”、“科学技術に立脚した現代/未来の竹取物語”-------------

この本「竹取工学物語」の内容紹介文は次の通り。適度に硬く/しなやか。中空円筒構造。1日で1メートル近く高さを伸ばすこともある驚異の成長力。特異な生態/形状や性質の故に竹取の翁の時代から日本人の生活に溶け込んできた竹は/時に厄介者扱いも受ける。そんな竹に魅せられ/本来植物学者の研究対象であろう/種々の植物に工学の視点で挑む研究者の/ちょっと考えさせられる物語。------------

佐藤太裕氏は、構造力学がお得意で橋梁設計などお手の物だろう。ロケットやジェット旅客機の胴体の設計など/機械工学や航空工学で取り扱う材料設計にも関わっておられるようだ。その方面の研究者は竹など植物の構造合理性に特に興味を抱くのだと云う。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2590)

2023-09-26 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「阪神タイガースのリーグ優勝(2023.9.14)」が決まった。---------

1985の年に並ぶくらいに強いチームとなって/11連勝とか/本当にタイガースかと云った気がするくらいだ。----------

“優勝”の言葉を出すと決まって“優勝”に見放されてきた阪神タイガースの黒歴史を鑑(かんが)みて/今年は隠語の“アレ”と云っていた。-----------

岡田彰布(おかだあきのぶ1957大阪市生れ)監督は、明星中学校/北陽高校/早稲田大学を経て、1980阪神タイガースに入団している。1985の日本一など現役時代の活躍は周知の処。--------

1994仰木彬が率いるオリックスに入団。1998阪神に戻りコーチとなる。2003星野仙一の勇退を受けて阪神の監督となる。2005にはリーグ優勝を果たした。---------

2008阪神監督を退任。2010~2012オリックス監督。2023再度阪神監督に就任。---------

岡田彰布監督は/監督の分類的には智将なのではないかと/9.15の新聞各紙朝刊の阪神タイガースリーグ優勝の記事を読んで納得させられた。東京6大学それも早大野球部卒/早大は中でも賢い人が多い。仰木彬監督は九州の進学校/東筑高校出身だそうだが/岡田彰布の明星中学校も私立の中高一貫校だ。----------

 

大阪は維新に席巻されて/在りし日の栄光を忘れたかのようだが/阪神タイガースのこの度のリーグ優勝は/その嘗ての栄光の残滓を見せ付けてくれたように感じた。

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