「ファンベース~支持され愛され長く売れ続けるために(佐藤尚之著・ちくま新書2018刊)」を読んだ。佐藤尚之(さとうなおゆき1961生れ)氏は、早稲田大(政経)卒で電通に務めた後、2011年に独立しマス広告・ネット広告・コミュニケーションデザインに携わった経験を売りにして、宣伝広告業界で活躍している。著書も多いようだ。-----
主に日本国内の広告宣伝業界の来し方について概観し、行く末についての処方箋を提示している。実際に電通にてその仕事をなさって来たのだから秘中の秘を教えてしまって良いものかどうかと思うが少しづつ開陳されている処がミソである。電通の受注する宣伝広告の内部ノウハウであるのだから横槍もありそうだが、とても分かり易く事例を持って説明している。------
TV・CMを使った宣伝からネット広告に仕事を奪われてきた電通などは自らもネット広告に進出し、売り上げの確保を行ってきたのだろう。「ファンベース」ではマス広告で新規顧客の獲得ばかりを目指していると後で痛い目に会うぞと脅かしもしている。従来からのコアなファンをこそ大切にしなければいけないと云うのだ。「釣った魚にえさを遣らない」と云う言葉があるけれども、それではダメであり、アフターケアを続けなさいと云う。そしてそのファンの口コミを通してこそ顧客を死守できるのであるとのこと。これからの人口減少社会では今の顧客を逃すようなことは絶対にしてはならないのであると。------
で、実際の処方箋はどうかと云うと、当方にご相談下さいと最後はなるのだろうけれど、幾つかの成功例を挙げている。ファンクラブの設立や製造過程の物語を発信するなどメーカーの外見だけでなく内部で働く人間模様を上手に発信せよと云う。丁度、スポーツの有名選手が企業の広告塔になるような感じであるが、そこまででなくとも人当たりの良い社員を紹介しても良いのだと云う。そうすれば好きになってファンとなる人々が増えてその企業は盤石の営業を続けられると云う。----
「言うは易し、行うは難し」の例のようであるが、人口減少社会ではあらゆる企業の総数が不要となり減って行くのであるから生き残れる企業になるにはファンを集めるしかないのだろう。-----
地方公務員も人口減少に伴って早晩人員削減の対象となるが、矢張りその対策は今から練って置くべきだろうと思った。地域住民から運営の上手さを頼りにされる自治体でなければ夕張市のように破綻してしまうだろう。
主に日本国内の広告宣伝業界の来し方について概観し、行く末についての処方箋を提示している。実際に電通にてその仕事をなさって来たのだから秘中の秘を教えてしまって良いものかどうかと思うが少しづつ開陳されている処がミソである。電通の受注する宣伝広告の内部ノウハウであるのだから横槍もありそうだが、とても分かり易く事例を持って説明している。------
TV・CMを使った宣伝からネット広告に仕事を奪われてきた電通などは自らもネット広告に進出し、売り上げの確保を行ってきたのだろう。「ファンベース」ではマス広告で新規顧客の獲得ばかりを目指していると後で痛い目に会うぞと脅かしもしている。従来からのコアなファンをこそ大切にしなければいけないと云うのだ。「釣った魚にえさを遣らない」と云う言葉があるけれども、それではダメであり、アフターケアを続けなさいと云う。そしてそのファンの口コミを通してこそ顧客を死守できるのであるとのこと。これからの人口減少社会では今の顧客を逃すようなことは絶対にしてはならないのであると。------
で、実際の処方箋はどうかと云うと、当方にご相談下さいと最後はなるのだろうけれど、幾つかの成功例を挙げている。ファンクラブの設立や製造過程の物語を発信するなどメーカーの外見だけでなく内部で働く人間模様を上手に発信せよと云う。丁度、スポーツの有名選手が企業の広告塔になるような感じであるが、そこまででなくとも人当たりの良い社員を紹介しても良いのだと云う。そうすれば好きになってファンとなる人々が増えてその企業は盤石の営業を続けられると云う。----
「言うは易し、行うは難し」の例のようであるが、人口減少社会ではあらゆる企業の総数が不要となり減って行くのであるから生き残れる企業になるにはファンを集めるしかないのだろう。-----
地方公務員も人口減少に伴って早晩人員削減の対象となるが、矢張りその対策は今から練って置くべきだろうと思った。地域住民から運営の上手さを頼りにされる自治体でなければ夕張市のように破綻してしまうだろう。