奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2472)

2023-05-31 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「損する顔・得する顔(山口真美著・朝日新聞出版2018刊)」を読んだ。山口真美(やまぐちまさみ1964生れ)女史は、お茶の水女子大学大学院(人間文化研究科/人間発達学専攻)修了/博士(人文科学)。ATR人間情報通信研究所/福島大学(生涯学習教育研究センター)助教授/科学技術振興機構を経て、現在は中央大学(文学部/心理学研究室)教授。---------

この本「損する顔・得する顔」の目次は次の通り。“美男美女は得をするのか(自分の顔に責任を持てるか/美男美女の呪縛)”、“顔の印象は何で決まるか(写真に写った自分とどう付き合うか/写真撮影で気を付けたい事)”、“社会における顔の役割(顔を扱う職業とは/化粧の基本は/如何に騙せるか)”、“好かれる顔の世界標準は存在するか(毎朝/どんな風に鏡を見ていますか/自分の顔を観察する)”、“もう損しない/得する顔になる(顔は顎と目からできている/高感度を上げる証明写真のコツ)”---------

この本「損する顔・得する顔」の内容紹介文は次の通り。生れ付きの美男美女は有利なのか。顔の印象は何で決まるのか。好かれる顔の世界標準はあるのか。顔/身体学の専門家である著者が心理学的見地から顔の損得を解き明かし/得する顔になるための顔マネジメント法を伝授する。子どもっぽい顔と大人っぽい顔/どっちが人生うまくいく。銀行員は銀行員顔/姉より妹の方が美人の法則の謎とは。美白はかえって好感度を下げる。心理学/顔/身体学の専門家が明らかにする誤解だらけの顔の秘密。-----------

山口真美女史は、昨今のルッキズムを揶揄する意味で、この本「損する顔・得する顔」を書かれたのではないかと思った。特に女性が女性の敵になるのを避ける筈のテーマ(顔の美醜)を正面から取り上げているのは/勇気がいることだ。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2471)

2023-05-30 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「ためない心の整理術~もっとスッキリ暮らしたい(岸本葉子著・文春文庫2017刊/2013版の文庫化)」を読んだ。岸本葉子(きしもとようこ1961生れ)女史は、東大(教養学部)卒。保険会社勤務後/北京外国語学院留学/アジア各地を旅する。帰国後/旅を綴ったエッセイを発表。2001“虫垂癌”を体験/“がんから始まる”に纏めた。著書に“40前後まだ美人/40でがんになってから/ぼんやり生きてはもったいない/ゆる気持ちいい暮らし術/がんと心”など。---------

この本「ためない心の整理術」の目次は次の通り。“日常を丁寧に過ごす(物の置き場を決める/家用に降格は止める/よく使うものこそ吟味して/お金との付き合い方/クリアホルダーを活用する/三心とは)”、“心と体は一つ(深い呼吸をしてみれば/吐き切ることの大切さ/肩を下げてみることで/眠りの質は服装からも/心と体の深い関係/寝る前のリラクゼーション)”、“言葉からもらう生きる力(悪い言葉の影響力/日記に付ける/名を呼ぶことで心を掴む/言葉にして自分を褒める/語りに耳を傾ける/アサーティブトレーニング)”、“緩やかな人との繋がり(バリアを解けば/雑談も時に良いもの/情報開示は自分から/言い難いことほど早く返事を/正直である難しさ/苦手な人から逃げていい/横に居ること/人間関係の基本は一人の時間/人は迷惑をかけ合う存在/ボランティア体験)”--------

この本「ためない心の整理術」の裏表紙の抜き刷り文は次の通り。仕事に家事に育児にと多忙な日々を送る女性に/毎日の暮らしの中で簡単にできる整理法/心がけを提案。心の澱(おり)は/気が付かないうちに溜まってしまうもの。小まめの小掃除で/大きく生活が違ってくる。心身共にスッキリと気持ちよく生きるためのヒントが満載。---------

岸本葉子女史は、中学時代の英語教師が嫌いで/英語も不得意になったそうだ。東大/教養学部に進んだ後は、20年近く損保業界(?)に身を置き/その後/英米圏ではなくて中国に留学し/アジア界隈を興味の対象にしてこられた。今では著述業として活動されており/身近な話題を懇切丁寧に綴る技を得意とする。その軽やかな処世が/羨(うらや)ましくもある。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2470)

2023-05-29 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「再読だけが創造的な読書術である(永田希著・筑摩書房2023刊)」を読んだ。永田希(ながたのぞみ1979生れ)氏は、1979アメリカ/コネチカット州生まれ。著述家/書評家。書評サイト“Book News”主宰。---------

この本「再読だけが創造的な読書術である」の目次は次の通り。“再読で自分の時間を生きる(自分の時間が買いたたかれている/貴方にとって良い本との出会いとは何か)”、“本を読むことは困難である(読書スランプに陥る時/読書の躊躇い)”、“ネットワークとテラフォーミング(バーンアウトする現代人/ネットワークとしての人間/言葉/書物)”、“再読だけが創造的な読書術である(読書の創造性と不可能性/古典を再読する)”、“創造的になることは孤独になることである(読むことと読み直すことには違いが無い/魔法としての文学)”----------

この本「再読だけが創造的な読書術である」の内容紹介文は次の通り。本を繰り返し開くことは/自分自身と向き合うことである。自分ならではの時間を生きる読書術。自分は何を大事にしているのか。その問いを疎(おろそ)かにしたまま/強い刺激だけを追い求めていけば/行き着く先はバーンアウトに他ならない。自分の生きる時間を取り戻すための方法論として/素朴な多読ではなく/再読を提唱する。読書する上で直面する“分らなさと云う困難”を洗練させ/既知と未知のネットワークを創造的に発展させる。知的技術としての再読へと導く。---------

永田希氏は、書評家として活動しておられる。“積読こそが完全な読書術である(2020刊)”の著書があり/この本「再読だけが創造的な読書術である」との違いが気になる。書斎を持つ文化人の背後には図書がずらっと並んでいる写真を見た人は多いことだろう。気になれば直ぐに再読できるように備えている訳である。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2469)

2023-05-28 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「このあたりの人たち(川上弘美著・文春文庫2019刊/2016版の文庫化)」を読んだ。川上弘美(かわかみひろみ1958生れ)女史は、お茶の水女子大学(理学部)卒。1994“神様”でパスカル短篇文学新人賞/1996“蛇を踏む”で芥川賞/2001“センセイの鞄”で谷崎潤一郎賞/2007“真鶴”で芸術選奨/2014“水声”で読売文学賞/2016“大きな鳥にさらわれないよう”で泉鏡花文学賞を受賞。---------

この本「このあたりの人たち」の目次は次の通り。“ひみつ/にわとり地獄/おばあちゃん/事務室/のうみそ/演歌歌手/校長先生/スナック愛/不良/長屋/八郎番/呪文/影じじい/六人団地/ライバル”、“妖精/埋め部/バナナ/蝿の王/野球ゲーム/拷問/バス釣り/グルッポー/運動会/果実/白い鳩”、“解説(古川日出男)”-----------

この本「このあたりの人たち」の裏表紙の抜き刷り文は次の通り。其処には大統領も居て/小学校も/地下のシェルターも/NHKもある。町の誰も行くことのない/“スナック愛”/六人家族ばかりが住む/団地の呪い/どうしても銅像になりたかった小学生。川上弘美が丹精込めて創り上げた/不穏で/温かな場所。何処にでもあるようで/何処にもない/“このあたり”へようこそ。---------

川上弘美女史は、理系女の“走り”のような作家であり/この本「このあたりの人たち」は相当にぶっ飛んだ内容に満ち溢(あふ)れている。誰が推したのか定かではないが/歴(れっき)とした芥川賞作家である。川上弘美女史の活躍を見れば/理系人士の文転が可能であることが実感できる。

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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2468)

2023-05-27 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「ニュースなカラス観察奮闘記(樋口広芳著・文一総合出版2021刊)」を読んだ。樋口広芳(ひぐちひろよし1948生れ)氏は、東大大学院(農学系研究科)博士課程修了/農学博士。ミシガン大学(動物学博物館)研究員/日本野鳥の会研究センター所長/東大教授を経て、東大名誉教授/慶応大学教授。専門は鳥類学/生態学/保全生物学。---------

この本「ニュースなカラス観察奮闘記」の目次は次の通り。“水道の栓を回す/目的によって水量も変える/水道ガラス(忘れられない瞬間/胸ときめくカラス観察/観察日記/さらなる新事実/他にもある水道の栓回し/技を身に付けるまで/そして悲しい結末)”、“賢いカラス/困ったカラス/二ユースなカラスの事件の真相(車を利用したクルミ割り/カラスが作る都心のビワ園/カラスの置き石事件/石鹸を盗む/蝋燭を持ち去り/火事を起こす)”、“人と共に生きる(カラスと云う生き方/カラスと云う生き物/カラスの知能/未来のカラス)”---------

この本「ニュースなカラス観察奮闘記」の内容紹介文は次の通り。ユニークな行動や衝撃的な事件で/時折世間を騒がせるカラスたち。天才的に賢いカラスから/困ったカラスまで/実際に現場で/ニュースなカラスに向き合い/事件の真相を解明してきた鳥類学者。樋口広芳氏が当時を振り返り/現場の様子や奮闘ぶりを実況風に楽しく解説した観察記。--------

樋口広芳氏は、屋外/野外のフィールド研究をメインとする鳥類学者であり/健康の続く限り研究者として活動ができる幸せな人だ。理系ではあるが数物とは無縁の世界で生きられるのだから/気楽なのではと思った。

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