道楽ねずみ

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村上隆のスーパーフラット・コレクション(横浜美術館)

2016年03月23日 | 美術道楽

横浜美術館で「村上隆のスーパーフラット・コレクション」と題する企画展が開催されています。

 

森美術館で展示されていた五百羅漢図だけではなく、村上隆の作品はどうの好きになれないのですが、こちらは村上隆の作品ではなく、そのコレクションの展示です。テレビの「ぶらぶら美術館」でアンゼルム・キーファーの作品を見て、キーファーの作品を見るだけでも意味がありそうだと考え、この企画展に出かけてみた次第です。

 

行ってみまして、その膨大なコレクションに圧倒されました。

ホルスト・ヤンセン、アンディー・ウォーホール、奈良美智、ガブリエル・オロスコなどいかにも現代アートという感じの作品もあれば、一休や秀吉の書もあり、北大路魯山人の器もあり、果てには村上隆のパパの小作品もあるなど、本当に広いジャンルの作品が多数展示されています。

 

ただ、個々の作品の解説はなく、しかも展示がたくさんあるのに、展示作品の作家と作品名を記載したプレートが一か所にまとめられていることもあって、誰のどの作品だかわからなくなっているものもありました。

 

一番の見どころともいえる、キーファー作品は何と入場料を支払わなくても入ることができるスペースに展示されていました。入口を入ってすぐのところに展示しており、お年寄りの車付きのカバンやベビーカーが、天文学的とまではいえないかもしれませんが、極めて高額と思われるキーファー作品のガラスケースに激突しそうで心配になります。

キーファー作品は、無料のスペースで、しかも空間的に余裕のないところ置かれているせいか、せっかくの作品なのに、足を止めてみている人の姿もほとんどいませんでした。残念なことです。

無料スペースには、ほかにも大きな作品が展示してあります。「ぶらぶら美術館」の番組の中で山田五郎氏が、このまま横浜美術館にずっと置いてくれれば、村上さんも管理の問題がなくていいのではないかと発言していましたが、本当にそのとおりと思ってしまいました。このままここにおいてくれれば、訪問者もいつもキーファー作品が見られて本当に良いのにと思います。

 

キーファー作品以外で、私のお気に入りの作品は、もちろん相方も含めネズミですので鼠志野茶碗もありましたが、なんといってもダグ・アンド・マイク・スターン《横桟のあるキリスト》でした。バーゼル美術館所蔵のホルバインの《墓の中の死せるキリスト》をベースにした作品です。昔、何度も訪れたバーゼル美術館所蔵のあの作品をベースにした作品ですので、強く魅き付けられました。

 

4月3日までの開催予定です。

会場内は写真撮影が可能です。

 


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