道楽ねずみ

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蘇軾,世を去る

2009年08月24日 | 衒学道楽
当ブログの管理者が個人的にとても関心を持ち,たびたび取り上げている歴史上の人物に,宋代の政治家にして詩人の蘇軾がいます。

蘇軾の生きた時代は,宋の新法党と旧法党が激しく衝突した時代。蘇軾も進士及第後,地方官を経て中央政界に入ったものの王安石の新法に反対して,追放,左遷。旧法党の復活により,中央に戻されたものの,再び新法党が力を持つようになり,追放,左遷。左遷といっても,広大な中国のこと,半端な左遷ではありません。広東省やさらには海南島にまで流されてしまいます。海南島に流されたのは何と62歳のことです。
最後にはようやく許されて都に戻されることになりますが,病を得て江蘇省で亡くなります。

普通に考えると,到底,耐えられない過酷な人生を送った蘇軾ですが,酒を愛し,ユーモアのセンスも持ち,優れた漢詩を多数残し,唐宋八大家に数えられています。
左遷をものともせずに,いい漢詩を残すところなどとても凄いと感心します。
冒頭の絵は蘇軾の絵と伝えられているものだそうです。

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