道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

Zum Arabischen Coffe Baum(カフェ・バウム・ライプツィヒ)

2013年09月01日 | 食道楽
ライプツィヒ2日目の昼食は,有名なCoffe Baum で取りました。
バッハ,ゲーテ,ワーグナーなどライプツィヒにゆかりのあることで有名な人物はもちろんのこと,シューマンやリスト,さらには昨日のブログにも登場するマックス・クリンガーもなじみ客だったそうです。

Caffe Baumでは1711年からコーヒーが提供されており,ドイツ最古のコーヒー店と言われているそうです。意外に新しい感じもしましたが,オスマントルコの第2次ウィーン包囲の影響で,ウィーンにコーヒーが伝わったのですから,不思議はないかも知れません。
Coffe Baumの表札像には,アラビア風の男性とキューピッドが描かれて,コーヒーが当時イスラム伝来の異国情緒にあふれた飲み物であったことを伝えているそうです。「そうです。」と伝聞形式で書きましたのは,行ったときには,店の前面がオープンテラスの机と日傘で覆い尽くされており,気づかなかったからです。夏なので,オープンテラスなのですが,余りにも暑くて日差しが強いので,皆,日傘に覆われていました。

Coffe Baumの店内ですが,3,4階はザクセン州のコーヒーにちなんだ博物館となっていて,300年にわたるザクセンのコーヒー文化の歴史が紹介されているそうです。このことは,先日,テレビ・ドイツ語講座でも紹介されていました。
そして,2階はRESTAURANT LUSATIAというレストランで,1階はRUSTIKALE STUBEN(田舎風酒場)となっています。1階も酒場という名前ですが,気楽に入れるレストラン兼Caféというのが実態です。テレビ・ドイツ語講座でも,出演しているドイツ人が昔,ライプツィヒ大学の学生だったときによく通ったなどと話をしていましたが,実際,有名店ではありますが,入りやすい店です。1階にはオープンテラスのほか,屋内には入って右側にレーマン酒場(LEHMANNSCHE STUBE),左側にシューマンの間(SCHUMANNZIMMER)があります。レーマンは1718年から19年にかけてこの建物をカフェハウスに作り替えた人物ですが,オープン時には既に亡くなっていたそうです。また,シューマンは1828年から44年までここに定期的に通っていたそうです。
1階の店で昼食を取ったのですが,その際には,あまりに暑いので,テラス席はやめ,室内に入りました。レーマン酒場は閉まっていたので,シューマンの間に通されました。室内には,ワーグナーやシューマンにゆかりの品も展示されていました。

ここで食べましたのは
Hausgemachte Rindsroulade "Nach Hausfrauen Art"mit Apfel-Rotkraut und Kartoffelklößen(主婦風の自家製牛肉薄切り巻きのりんご・ムラサキキャベツとじゃがいも団子添え)です。
店の人に何がお勧めかと尋ねましたところ,Sauerbratenという,前日,アウエルバッハス・ケラーで食べたのと同じ料理を勧められましたので,2日続けて同じ物は食べられないので,こちらの料理にしたわけです。残念ながら,その量に圧倒されて,さあ食べなければとモチヴェーションを高めているうちに,写真を撮るのを忘れました。

シューマンの間の様子

ワーグナーの肖像があります。


こちらはシューマン


さあ,食事をしたので,いよいよベルリンに旅立ちます。