
この映画に関しては、映画館で予告編を何度も観ていましたが、正直、B級ドタバタラブコメだと思い、観る気もなかったのです。
ところがカンヌでパルムドールを受賞、そしてアカデミー賞で作品賞・監督賞・主演女優賞・脚本賞・編集賞の5部門を受賞。
ショーン・ベイカー監督の「フロリダ・プロジェクト真夏の魔法」には以前、感動したことだし、巷では称賛されているようだし、これは観ない訳にはいかないと観て来ましたが…
結論から言うと、やはり好きにはなれませんでした。
ニューヨークのストリップダンサーのアノーラは、ロシアの大富豪の御曹司イヴァンと職場で出会い、1万5000ドルの報酬で1週間の「契約彼女」となる。
親の豪華マンションでセックス、パーティ、ショッピングと贅沢三昧の生活を楽しみ、ラスベガスにまで豪遊し、その時のノリで結婚するまでが前半。
そのことがロシアの親の耳に入り、怒った親は結婚を阻止すべく、屈強な男たちを送り込み、自分たちもNYにやって来て戦闘状態になるのが後半。
ところがカンヌでパルムドールを受賞、そしてアカデミー賞で作品賞・監督賞・主演女優賞・脚本賞・編集賞の5部門を受賞。
ショーン・ベイカー監督の「フロリダ・プロジェクト真夏の魔法」には以前、感動したことだし、巷では称賛されているようだし、これは観ない訳にはいかないと観て来ましたが…
結論から言うと、やはり好きにはなれませんでした。
ニューヨークのストリップダンサーのアノーラは、ロシアの大富豪の御曹司イヴァンと職場で出会い、1万5000ドルの報酬で1週間の「契約彼女」となる。
親の豪華マンションでセックス、パーティ、ショッピングと贅沢三昧の生活を楽しみ、ラスベガスにまで豪遊し、その時のノリで結婚するまでが前半。
そのことがロシアの親の耳に入り、怒った親は結婚を阻止すべく、屈強な男たちを送り込み、自分たちもNYにやって来て戦闘状態になるのが後半。

まず、登場人物の誰をも好きになれない。
用心棒のイゴールを除いて。
職業に貴賤はないといいますが、売春は別の話だと私は思いますし、それ以前にアノーラには共感できない。
下品だし、計算高いし、男たちが来てからは、暴れる、叫ぶ、噛みつく、蹴とばすの狂乱状態。
イヴァンは親の金でゲームをして遊んでいるだけのボンクラ息子で、後半の始まりでアノーラを置いてとっとと逃げ出してしまう。
男たちは、(イゴール以外)イヴァンの親の機嫌を取ることしか考えない。
イヴァンの両親に至っては、アノーラのことなど虫けら以下にしか考えていない。
すったもんだの末、予想通りの終章を迎えるのですが…
これがアカデミー作品賞を取る程のものか?と思ってしまいました。

ベッドシーンが多すぎるこの映画の中で、ラストシーンだけが印象的でした。
降りしきる雪の中、イゴールの古いクルマのエンジン音と、ワイパーの音だけが聞こえる音楽なしの世界。
アノーラはやはり、ああすることでしか感謝の気持ちを表すことができなかったのだろうと。
用心棒のイゴールがいなかったらパルムドールやアカデミー賞には届かなかったかな~でしたよ。
普通にドタバタコメディとしてよかったけど、まさか5冠も獲るとはびっくりでしたよ。
そうなんですよ。
しかも作品賞とは!?
私はラストシーン以外、まったく好きになれませんでした。
私もこれがアカデミー賞か?!と思ったクチです。受賞していなければそれなりに面白かったとも思うんですが、受賞作と知った後での鑑賞でしたので、頭の中に「?」が浮かんでしまいました。
アノーラもイヴァンもお子ちゃまだなぁ、というのが正直な感想です。
しかも、低予算のインディー作品という点では好印象を持っていましたが
ロビー活動に27億円使ったという話もあります。
2人ともお子ちゃまだし、汚い四文字ことば使いまくりだしねえ!?
アカデミー賞も代わりつつあるなと...
「教皇選挙」の方が、質量もストーリーも遥かに上に感じました。
時期的にもピッタリだったのにね?