Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

湖水地方とピーターラビット

2009年09月24日 | イギリス旅行2009
リバプールから湖水地方のウインダミアまで
電車の乗り換えも含めてほんの2時間ほどで行ける筈なのに
遅れに遅れて、4時間ほどかかってようやく着いたのでした。
イングランド北部だけあって、駅に降り立つと空気が冷たい。
私たちが過ごした日々、大方天気はよかったのですが(イギリスのことだから
しょっちゅう曇ったり降ったりはしましたが)
湖水地方で一日だけ、本当に寒い日がありました。
(その日は、人によっては防寒コートにマフラーにブーツといういでたちでしたが
片やTシャツに短パンという人もいる…)
私はオックスフォードで買ったトレーナーを着て、
中に半袖のTシャツを3枚くらい着込んで凌ぎました。

憧れの湖水地方、本当に綺麗!
緑の丘陵、連なる山々、点在する湖、そしてレンガ造りの素朴な家々。
ただ計算外だったのは、意外に交通量が多く、
田舎の細い道を凄いスピードで飛ばしている車が多いということ。
レンタカーにしなくてよかった。
私たちは小さなB&Bに二泊し、ここも交通の便が非常に悪いので
地元の小さな旅行社の一日ツアーに参加したのですが
そのミニバンに揺られながらつくづく思いました。

とにかく道が悪い!
狭くて曲がりくねっていて視界が悪い。
山の中に入ると、車一台でやっとという細い道が延々と続くのに
そこを凄いスピードで飛ばしていく。
ごくたまにですが対向車が来ると、どちらかがギューンとバックしたり、
横の茂みや木にバキバキとぶつかりながら進んでいく。
おまけに道の標識はろくにないし…
湖水地方をレンタカーで廻るなんて
はっきり言って我々には到底無理な話でした。

ピーター・ラビットの作者ビアトリクス・ポターがその半生を過ごした
「ヒル・トップ」(写真)は、思ったよりもずっと小さな家でした。
ピーター・ラビットは私が幼い頃親しみ、息子たちが小さい頃にも
散々読み聞かせた絵本であり、その作者の半生を描いた「ミス・ポター」という映画も
まだ記憶に新しいところです。
ロンドンの裕福な家に生まれた、ばあやつきのお嬢さんが、こんな田舎に家を買い取り、
執筆しながら農婦として過ごし、ナショナル・トラスト運動にその身を捧げたということは
考えてみればすごいことです。
「ビアトリクス・ポターズ・ワールド」という博物館があり、
ピーターラビットやリスのナトキン、あひるのジマイマなどの人形が微笑みかけ、
しかも彼女の生涯についての詳細な解説がありました。

その頃のイギリス裕福な家の子弟は、男の子は全寮制の学校、女の子は
家から出して貰えず家庭教師について勉強する、ということに決まっていたようです。
同世代の友だちとも遊べず、家に閉じ込められた多才な少女ビアトリクスは
さぞ不満だったのではないかと思っていたのですが
そこに引用してあった「Thanks God…」で始まる彼女の言葉に驚きました。
詳細は忘れましたが、要するに、画一的な集団教育ではおそらく潰されてしまったであろう
自分の才能が、伸びやかに花開いたのは学校に行かなかったおかげである、と。
そういう考え方もあるのかと思ったのでした。

The World of Beatrix Potter
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