Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「プアン/友だちと呼ばせて」

2022年09月02日 | 映画

「バッド・ジーニアス」で注目を集めたタイのバズ・プーンピリヤが監督「恋する惑星」名匠ウォン・カーウァイがプロデュース。
そう聞けば、期待も高まるというものです。
2021年サンダンス映画祭のワールドシネマドラマティック部門で審査員特別賞を受賞。

ニューヨークでバーを経営するタイ出身のボスは、バンコクの友人ウードから数年ぶりに電話を受ける。
ウードは白血病で余命宣告を受けており、ボスに最後の願いを聞いて欲しいと話す。
バンコクへと飛んだボスが頼まれたのは、ウードが元恋人たちを訪ねる旅の運転手だった。



ウードもかつてNYで暮らし、その時3人の女性と恋に落ちる。
昔傷つけた相手が快く会ってくれる訳もなく、怒ったり無視したり拒否したり。
が、ウードは毛髪が抜けた頭にウィッグを被り、病気のことは隠して、誠実に過去のことを謝る。
彼女たちの反応はもっともだと思うものの、命がけの謝罪の旅は、先が見えなくて中々に面白い。
その旅が終わったと思ったら、今度は親友ボスへの告白と謝罪が始まる。
まさかのウードの告白には、こう来るかと驚きました。

2人が乗るのは、ウードの亡き父親の愛車、BMWのクラシックカー。
そして伝説のDJであったというウードの父親のラジオ番組を録音したカセットテープが、全編を彩ります。
NYのペントハウス、BMWにブランド時計、クラブのミラーボールなど、今の若い人を描いた邦画には中々出て来ないような、バブリーな小道具と雰囲気です。
しかも元カノ3人って、草食系と呼ばれる日本の今の男子はこれを観たらどう思うのだろう?



あの「恋する惑星」のストーリーは殆ど忘れてしまいましたが、軽快な音楽、香港の生き生きとした猥雑な街の様子は、今も覚えています。
確認してみたら1995年、もう30年近く前の作品だったのですね。
そのカーウァイ監督、まだ現役だったとは。
ウード役を演じた役者は、この撮影の為に17㎏落としたのだそうです。
少々あざとさも感じられましたが、タイ映画の活力がうかがえる作品でした。
しかし表題の「プアン」って何?と思ったら、タイ語で「友達」という意味なのですって。
こんな言葉、作品の中に出て来たっけ?
原題の「One For The Road」(最後の一杯)の方が余程良かったのに…
2021年、タイ&中国&香港の合作映画。

公式HP 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 飛行少年の夢 | トップ | 行ってしまった »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿