活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【7月21日】

2011-07-21 | 新書

土用の丑の日でありますが、涼しかったしそんなことも忘れていたのでウナギは食べませんでした。今年は中国産のウナギでもそこそこの値段がついています。資源がだいぶ枯渇しているようです。
日本の国境問題は北方領土、竹島、尖閣諸島の3つを抱えていて、日米安保条約などの解釈も巡って、難しい問題を提起しています。この本を読んでわかったことは、北方領土はそもそも日本にそれを提起する資格は無いと言うこと(日本はサンフランシスコ平和条約で領土破棄を認めており、北方四島が固有領土だと主張することは何の拘束力もないが、歯舞色丹はもう少しで日本の元に戻る可能性があったのに、アメリカに封じられた)、竹島は日韓双方に言い分はあっても実効支配は韓国であり、アメリカは韓国領として認めていて(そのことについては町村元官房長官が無能的外交失態を演じた)もう日本には戻らないこと、尖閣諸島も日中双方に言い分があり、歴史的には中国に分がありそうだが、実効支配は日本がしているものの、中国はこの問題を棚上げにしようとしてきたが、日本がアメリカにそそのかされて強硬姿勢に転じ、昨年の中国漁船問題に日本の法を適用した(菅総理は粛々と日本の法に従うと言った)ことは逆に中国にも中国国内法を適用する口実になってしまったということで、武力紛争の発生要因を作ってしまったということであります。日本外交はどうもアメリカの手のひらの上で動かされている(まるでお釈迦様と孫悟空のよう)ことがこの本を読むとよくわかります。

「日本の国境問題」孫崎亨 ちくま新書

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