活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【12月27日】

2017-12-27 | 文庫

ペストはどうやって感染するかというと、げっ歯類(ネズミ類)に取りついたペスト菌がノミを介してヒトに移ります。ノミに食われた近くのリンパ節が腫れて膿瘍を作るのが腺ペスト。これが一般的です。70%の致死率のようです。肺炎を起こしたものが肺ペストで、これはヒト・ヒト感染を起こし、一番危険と言われます。肺ペストになるとほぼ死んでしまうといいます。この小説では今まで元気だった人が突然通りを歩いていてバタッと死んでしまう描写がありますが、これは敗血症ペストあるいは肺ペストの可能性がありますね。中世、近世に流行ったペストですが、最近はパンデミックのようなことは起きません。部分的な発病はありますが。理由はネズミにあるようです。かつてはクマネズミが家にいて、このネズミはヒトの側にいたのでこのネズミを媒介にノミがヒトにたかったのですが、18世紀初頭にロシアから大量のドブネズミが移ってきて、クマネズミを駆逐してしまったのだそうです。ドブネズミは名前の通り、どぶの界隈にいてヒトとあまり接触しません。だからペストの大流行が減ったのだといいます。現代、暖かくなったビルなどではクマネズミがまた勢力を盛り返していると聞きます。となると、ペストがパンデミックを起こす下地が出来つつあるのかもしれません。

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