天狗風
2005-02-20 | 文庫
古本屋で前回買った宮部みゆきの「震える岩」隣りにあった霊験お初捕り物控えの第2集の「天狗風」です。震える岩から半年が経ってお初も17歳。そこにまた死霊がらみの怪事件が発生します。かわゆる神隠しといわれる事件。接点の無さそうな2つの神隠しに共通するものはなにか。今回の死霊は手強くて人も猫も首をはねてしまいます。お初はこの強敵にどう立ち向かうのか。兄の岡っ引き六蔵と岡っ引き仲間と仏様の化身と思われる化け猫が脇役になり、右京之介も与力の家を出て算学に人生をそそいでいますが、算学をやるだけあって論理的思考がお初を助けます。震える岩ともども車中が短く感じられましたね。池波正太郎もそうですが、時折出てくる江戸の食べ物がこのお話しの華となっています。
「天狗風」宮部みゆき 講談社文庫
「天狗風」宮部みゆき 講談社文庫