NHK爆笑学問ニッポンの教養～口承文芸

録画していた小澤俊夫先生ご出演の番組を（初・DVD録画成功）。

学生時代の専門は児童文学で、口承文芸（昔話）を研究対象としていました。
編入試験のときに入学してやってみたいことは？の質問に「昔話です」と答えた私。中学生の頃、ギリシア神話の中のエピソードが日本神話にもあることに驚いたのが興味の発端。時と場所を隔てたところでなぜ同じ昔話・伝説が語られるのか？集合体の無意識、というのをこの研究を通して知りました。
で、さて昔話は落語の源流なんですよ。2本書いた論文のうちの1本は笑い話の研究でした。そのときに落語と昔話の関わりも書いたのですが、よもや今こんなことになってるとは。つくづく思うのは20代前半に興味を持ったことはその後の人生に影響を及ぼします。中国文化しかり。

さて、番組ですが、何回も映る『日本昔話通観』に敬礼。亡くなられた我が恩師との共著なのです。ああ、これで論文書いたんですよ。ホンマ、学生時代の思ひ出ですわ。
繰り返しの法則から子どもたちへの心理学的アプローチ（シンデレラの心の揺れ、という表現に驚きました）。口承が故の描写について（描写ではなく動詞で語られる）などなど。昔うずいたところに刺激を受ける番組でした。それにしても、小澤先生はお元気です。
落語と昔話の違いについて考えたところもあったのですが、長くなるので割愛。いずれまた。