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第41回横手しゃべりばによせて

2023年03月22日 16時55分21秒 | グループカウンセリング横手しゃべりば
 この日の私はよくしゃべった。
世間一般のカウンセラーはおそらく、しゃべるよりは聴く人という位置づけなのではと思う。
にもかかわらず、よくしゃべり自分を持ち出した。
15年ほど前のことだったか、かつて、八戸でワークショップが行われていた頃の私を思い出した。
その時の一場面で、今でも忘れられないことがある。
自分の体験談をとことんしゃべった日の夕食時あと、振り返ると、私の後ろにぴったりついて来る女性がいた。
何か、私に言いたそうな気配を感じるのだが、なかなか言葉にはできないらしい。
そのまま話すことなく過ぎた翌日のワークショップでのこと、それまで一言も発しなかったその女性が、急に自分のことを話しだした。
内容は覚えているような、覚えていないような・・・とにかく糸の切れたたこのように話が止まらなくなってしまった彼女。
いったい、前日の私の話の何に触発されたのかはわからないけれど、人格が変わってしまったかのようによく話して、誰よりも私が一番びっくりした。
余談として付け加えるとその彼女、以前から通っていた医者(心療内科?)にもう私は薬はいらないのでと言って、実際にそれからは一切口にしなかったという。
医者が心配して、急に薬を止めることへの弊害を注意したらしいのだが、本人は要らないの一点張りで、飲むことはなかったと知り合いから聞いた。
今思っても、私は彼女には何もしていない。
私がしたことは彼女が堰を切ったように話し出す前日、とことん、真剣に自分について語っただけである。
それを彼女が聞いていたかどうかさえも、よくは知らない。
がしかし、彼女はすっかり変わってしまい、薬はおろか医者にも通わなくなったという。
 
 私は長い間このことを忘れていた。しかし今回のしゃべりばで、思いだした。
八戸と同じようなことが再び起きるかどうかは、まったくわからない。
私が言いたかったことは、他者の話を聴くということも大事なことだけれど、とことん自分を持ち出し、真剣に己れを語ることの大切さである。
それこそが私の持ち味であったことを、いまさらながら思い出したのである。


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