餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

風景版画双璧をなす

2024-05-04 14:01:46 | アート・文化

4/14分です。
「特別展 北斎と広重 富嶽三十六景への挑戦 江戸東京博物館のコレクションより」を見て来ました。
ここの美術館はそんなに広くないと思うのですが、浮世絵って全部見ていくととんでもなく時間がかかります。そばに寄らないと見えないし人が早くは流れないし。前期後期で半々なのに足腰に来ました。北斎の初期の線が細い、繊細。あの力強い輪郭がありません。銅版画に木版画で挑戦してとんでもなく細い線でびっしり描きこんだ風景画もあります。でも見ながら北斎が北斎になって行く過程が面白い。波の描き方の変遷が出ていました。透視画法が入ってからの日本画は面白くないという外国の人の意見を聞いたことがありますが、私もまったく同感。特に一点透視は良くないです。建物は変に巨大になるし、通りはありえないほど広くなるし。応挙でさえこれかとがっかりしたことがありますが、広重のそれはちょっと許せます。何だかいる人が妙に可愛い。ありえないほど広い往来に人がちょこちょこ手前はちょっと大きく奥は小さく描き足してあります。何だかシールブックで貼っていったみたいです。最新の画法を取り入れてかっこいいだろこれって言っているみたいで。クローズアップになりだして本領発揮って感じです。北斎の家の模型があったのも楽しい。応為さん老けすぎでしょ。散らかっている、でも私んちより綺麗。
相沢沙呼「invert II 覗き窓の死角」読了。
この本は「medium 霊媒探偵 城塚翡翠」の第三作で(10/13参照)、「invert 城塚翡翠倒叙集」の二作目になります(4/7参照)。なのでこれも倒叙物の作品集になっています。中編が一編長編一編でしょうか。犯人側からの作品なので翡翠が嫌な人になっているのですが、今回はちょっと翡翠に好感度が。翡翠の過去がちょっとと真ちゃんの本業がちょっと出て来ます。本業が本当にあったんだ。


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