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餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

粋に華やかに麗しく

2023-04-20 23:22:13 | 本と雑誌

村田孝子監修「澤乃井 櫛かんざし美術館所蔵 櫛簪とおしゃれ -粋に華やかに、麗しく-」読了。
櫛や簪って江戸時代に発展したのですね。女性の髪のおしゃれも時代と共に変わっています。埴輪から古代は結っていたようで、8世紀頃も唐文化の影響で結い上げています。そして次第に垂らした長い黒髪に変わって来ます。十二単の平安時代ですね。上流階級はそのままですが、安土桃山時代になると一般の女性は束ねるようになります。そして結髪史上もっとも華やかなのが江戸時代です。
材料としては木地やガラス、象牙、べっ甲、珊瑚や翡翠。そして金銀の蒔絵、螺鈿、象嵌といった細緻な技が駆使されます。もう豪華絢爛というのからこれ100円ショップで売っていない?という可愛いのまで様々です。象牙に桜が赤い線で描いてあるのなんて中にキティちゃんが混じっていても気づかないかも。そしてブランド品も。人気蒔絵師の名前が入っています。酒井抱一から蒔絵師羊遊斎に宛てた手紙が残っています。「蒔絵はなんでもよろしい。草花のようなものを軽く蒔絵してくれればよい。櫛の数は二枚で、お前様の名前と私の名前さえあればいい。」おいっ、抱一!
近代の髪飾りとして明治大正昭和のものも。昭和の簪もあるんだ…って今も作られていますね。昭和の簪は洋髪用のものもあります。なんかすっきりしていて可愛いです。特に洋髪用金魚型水晶簪、尾は三つ尾で垂れていますが体が丸すぎ。目はちっちゃく点。尻びれなし。背びれはギザギザ。琉金かなぁ。白い水晶で素材が高級なのに可愛すぎます。これ使いたいな(どこに刺すんだ)。